更新日: 2020.08.04 18:29
ピレリ、F1イギリスGP終盤に相次いだパンクを調査「すべての可能性を検討しなければならない」
ピレリのレーシングマネージャーを務めるマリオ・イゾラは、日曜日にシルバーストンで行われたF1第4戦イギリスGPの終盤に起きたタイヤトラブルについて、“360度”にわたる調査を実施すると述べている。
決勝レースではメルセデスが1-2フィニッシュを決めるかに見えたが、バルテリ・ボッタスは残り3周のところで左フロントタイヤのバーストに突如として対処しなければならなくなった。
このインシデントの後、首位を走るルイス・ハミルトンとマクラーレンのカルロス・サインツJr.にも同様のトラブルが起きた。ハミルトンはなんとかマシンをフィニッシュラインまで運び、キャリアにおける87回目の優勝を達成したが、ボッタスとサインツJr.は、ポイント圏外まで順位を下げることになってしまった。
これらすべてのインシデントは、ピレリのハードタイヤが関連しており、長いスティントの終わりに発生した。ほとんどのマシンは、ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)のクラッシュによる2度目のセーフティカー導入中に、新タイヤに交換している。過度のタイヤの磨耗が要因だった可能性はあるが、イゾラは連続して起きたトラブルについて、コース上のデブリが原因だったという説を除外していない。
「我々はもちろん最後の数周で起きたことを調査する」とイゾラは語った。
「いかなる結論でも今話すのは少々早すぎる。原因は激しい磨耗かもしれない。なぜならこのコースで38周走ったタイヤは確実にかなり磨耗する。だが磨耗が問題の原因であるとは言っていない」
「デブリの可能性もある。キミ(ライコネン)のフロントウイングの破片やその他のデブリがコース上にあったからだ」
「これが、トラブルが起きたタイヤだけでなく、最後の数周で使用されたすべてのタイヤについて我々が調査を行いたい理由だ。他の傷や、何が起きたのかを示す可能性がある他の点について把握したい」
「360度にわたってすべてを分析し、いかなる可能性も除外したくない。なぜならこうした調査において大きな誤りとなるからだ。我々はすべての可能性を検討しなければならない」
「我々にできるのは、レースで使用されたタイヤを分析し、タイヤ構造のなかに過度のストレスやその他のことを引き起こすものがないかどうか把握することだが、これは調査の一部でしかない」
またイゾラは、磨耗の問題が、デブリに対するタイヤの強度をいっそう脆弱にした可能性があるとほのめかした。
「明らかなのは、完全に磨耗したタイヤというのは、タイヤ上のトレッドによる保護が減ってしまうということだ」
「だから何かのデブリや小さなカーボンの破片がコース上にあると、タイヤは簡単に損傷する。コードを守るべきラバーがタイヤに残っておらず、一部のコードがタイヤ上で目に見えるほど露出してしまうからだ」
「それが、私が磨耗の度合いが100%に近いと考える理由だ」