レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

F1 ニュース

投稿日: 2020.08.04 11:00
更新日: 2020.08.04 12:21

F1 Topic:ペレスの戦線復帰は早くとも第6戦か。第5戦もヒュルケンベルグの出場が濃厚

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


F1 | F1 Topic:ペレスの戦線復帰は早くとも第6戦か。第5戦もヒュルケンベルグの出場が濃厚

 セルジオ・ペレス(レーシングポイント)が新型コロナウイルス感染症の陽性と診断されたことを受けて、第4戦イギリスGPに急きょ代役出場したニコ・ヒュルケンベルグ。レースは残念ながら、ギヤボックスの問題でエンジンを始動させることができず、スターティンググリッドに着く前に終了した。しかし、ヒュルケンベルグにとってのF1は、まだ終わっていない。というのも、レーシング・ポイントは次戦70周年記念GPのドライバーをまだ発表していないからだ。

 イギリスは新型コロナウイルスの強制隔離期間が10日間に延長されており、7月30日に陽性が判明したペレスが復帰できるのは早くとも8月9日となり、8月7日から開始される第5戦70周年記念グランプリには間に合わないのだ。

 それでは、ペレスの代役となりうるドライバーはほかにいるのか。

 まず、レーシング・ポイントのオットマー・サフナウアー代表がヒュルケンベルグとともに当初、候補に挙げていたエステバン・グティエレスだ。しかしグティエレスに関しては、2020年にリザーブドライバーとしての契約を結んでいるメルセデスのトト・ウォルフ代表が、レーシングポイントからF1に出場することは不可能だと指摘している。

「エステバンが最後にF1のレースに出たのは3シーズン以上も前だから、スーパーライセンスを取得するためには300kmのテスト走行を行わなければならないが、次のレースまでにそれを実施することは不可能だ」

エステバン・グティエレス(メルセデス)
エステバン・グティエレス(メルセデス)

 メルセデスのもうひとりのリザーブドライバーであるストフェル・バンドーンは、フォーミュラEにエントリーしているため今週末に行われる70周年記念グランプリに参戦することは不可能だ。

 フォーミュラEは年またぎのシーズン形態をとっており、新型コロナの影響で中断していた2019/2020シーズン(第6シーズン)が8月5日からドイツ・ベルリンのテンペルホーフで再開するとなっている。しかし、F1同様、フォーミュラEも新型コロナの影響により、国をまたいだ移動が困難なことから、テンペルホーフで8月5〜6日、8〜9日、12〜13日という合計3回のダブルヘッダーを行う予定となっている。つまり、テンペルホーフでの2戦目が完全にバッティングする。

ストフェル・バンドーン(メルセデス リザーブドライバー)
2020年F1第3戦ハンガリーGP ストフェル・バンドーン(メルセデス リザーブドライバー)

 ペレスの陽性が判明した直後、レーシングポイントはツイッターで「シートに1つ空きが出た」とツイートし、それに複数の元F1ドライバーが返信していたが、彼らもグティエレスと同様に、スーパーライセンスという点で、今週末にF1に参戦することは事実上、不可能だ。

 またフォーミュラE同様、多くの元F1ドライバーが活躍している世界耐久選手権(WEC)組のドライバーの起用も難しい。WECは8月13~15日に行われるWECスパで約6カ月ぶりにチャンピオンシップを再開させる予定となっており、その1週間前にイギリスへ渡航して、もし感染するようなことがあれば、本業であるWECに出場できなくなる。複数のドライバーで戦うWECで欠場となれば、チームだけでなくチームメートにも迷惑をかけることなるため、1戦だけF1のレースを行うためだけに、イギリスに渡航することはしないだろう。

 そうなると、レーシングポイントに残された次戦70周年記念グランプリに、ペレスの代役として起用する選択肢は、ヒュルケンベルグしかいなくなる。

 そして、ペレスが重症化せず、10日間の強制隔離期間中に陰性となれば、第6戦スペインGPからペレスが復帰する可能性が高い。つまり、ヒュルケンベルグに残されたチャンスは、70周年記念グランプリだけとなる可能性がある。

2020年F1第3戦ハンガリーGP セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
2020年F1第3戦ハンガリーGP セルジオ・ペレス(レーシングポイント)


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

関連のニュース