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F1 ニュース

投稿日: 2020.08.04 17:00
更新日: 2020.08.04 18:06

【F1第4戦無線レビュー(1)】3輪で走り続けたハミルトン、最終コーナー直前で「これがファイナルラップだよね」

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F1 | 【F1第4戦無線レビュー(1)】3輪で走り続けたハミルトン、最終コーナー直前で「これがファイナルラップだよね」

 今年のF1第4戦イギリスGPは、レース終盤に起きたタイヤトラブルによって、劇的な幕切れとなった。そのなかでも、手に汗握るファイナルラップとなったのが、トップを走行していたルイス・ハミルトン(メルセデス)のパンクだった。

 ポールポジションからスタートしたハミルトンは一度もトップを譲ることなく、終始レースをコントロールし、終盤に突入した。今回はハミルトンとレースエンジニアのピーター・ボニントン(ボノ)との会話で、イギリスGPのラスト9周を振り返りたい。

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 44周目、それまで2秒台だった2番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)との差が3秒台に広がったため、ハミルトンは無線で状況を確認する。

ハミルトン:バルテリはミスしたの? それとも、タイヤをいたわってバックオフしたの?

ボノ:スタンバイ

ボノ:なんか、バイブレーションが出ているみたいだ。ただ、深刻な問題じゃない。ラップタイムはバルテリとほとんど変わっていない

 つまり、残り9周の段階で、メルセデスにはタイヤに関して、何らかの異常が発生していたことになる。しかし、この時点でメルセデスは、フロントタイヤがその後パンクするような状況になるとは想像していなかったようだ。ところが、ドライバーはボッタスだけでなく、ハミルトンも異変を感じ取っていた。

ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2020年F1第4戦イギリスGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

ハミルトン:じつは僕のほうにもバイブレーションが出てきたんだ

ボノ:残り9周で、3.4秒差だ

ハミルトン:彼(バルテリ)はバランスに苦しんでいる?

ボノ:バルテリのラップタイムは29.7秒。ギャップは4.0秒だ。低速コーナーでは君の方が速い

 ボノからの無線を聞いて安心したのか、ハミルトンはバイブレーションのことは忘れ、残り5周となったところで、ファステストラップが気になり出した

ハミルトン:いまコース上で一番速いのはだれ?

ボノ:トップ10内ではマックスだ。29.2秒だ。アルボンが全体のファステストラップで、現時点で28.7秒がファステストラップだ

ハミルトン:(ボッタスとの)ギャップは?

ボノ:ギャップは7.5秒

 そして、残り3周に入る。この段階になって、メルセデスはようやく、真剣にタイヤのことを考え始める

ハミルトン:どのストラト・モードを使える?

ボノ:ほかのマシンがパンクに見舞われている。だから、いまはタイヤを最大限いたわってくれ。ストラト・モードは11だ。ファステストラップのことは忘れろ。とにかく、無事にチェッカーフラッグを目指せ。タイヤがすべてだ

ハミルトン:了解

 その直後、ボッタスの左フロントタイヤがパンクする。

ボノ:左フロントタイヤがパンクした。バルテリの左フロントタイヤがパンクした。たぶん、コースのどこかでデブリでも踏んだんだろう。マックスはまだ15秒後方にいる

2020年F1第4戦イギリスGP決勝 バルテリ・ボッタス(メルセデス)のタイヤがパンク
2020年F1第4戦イギリスGP決勝 バルテリ・ボッタス(メルセデス)のタイヤがパンク


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