事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けた調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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フェラーリの上層部とセバスチャン・ベッテルとの関係が悪化しつつあるなかで、短期的に彼の代わりを務められる人物として、同じドイツ出身であるニコ・ヒュルケンベルグの名前が上がってきた。私自身を含め多くの評論家はベッテルについて、今後も予選Q3から先へ進めなければ、そしてチームの柱がただひとり表彰台の可能性を持つルクレールであり、自身は戦略から抜け落ちている状態が続けば、それが筋の通った戦略だとしても、彼は遠からずチームを去るだろうとみている。
一方、ニコ・ヒュルケンベルグは第5戦70周年記念GPでランス・ストロールを総合的に上回る走りを見せた。不必要だった2度目のタイヤ交換さえなかったら、最終順位でも勝っていたと思われ、フェラーリでは今シーズンの残りレースを担える存在としてヒュルケンベルグの名前が浮上しているのだ。フェラーリとは、以前2012年と2014年に仮契約まで至ったものの、チームが彼との最終契約を選ばなかった過去がある。ようやく、あの有名なフェラーリで、しかもまったく予想外のシーズンに走ることが決まるとすれば、ヒュルケンベルグにとってはやや皮肉ともいえる本契約になる。
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