2020年F1シーズン3度目の3週連続開催の幕開けとなった第7戦ベルギーGPは、改めてメルセデスF1の強さが際立つレースとなった。映画「ブラックパンサー」の「ワカンダー・フォーエバー」のポーズで、米俳優チャドウィック・ボーズマンさんの死を悼んだルイス・ハミルトン。ピエール・ガスリーは昨年のFIA-F2の事故で亡くなった同郷の友人、アントワーヌ・ユベールに捧げる激走でドライバー・オブ・ザ・デーに選出された。それぞれがいろいろな思いを胸に挑んだベルギーGPをドライバーや関係者のSNSで振り返っていこう。
────────────────────────
1年前のFIA-F2の事故で親友のアントワーヌ・ユベールを失ったピエール・ガスリー。「この週末は感情的に難しかった」とユベールを偲ぶスペシャルカラーのヘルメットで挑んだベルギーGPでは、セバスチャン・ベッテルやキミ・ライコネンを次々とパスし、8位でゴール。ドライバー・オブ・ザ・デーに選出されたガスリーは、レース後、友への思いを改めて語り、ファンへの感謝も示した。
Thank you guys for electing me Driver of The Day on such a day. It was a tough weekend emotionnaly. Today was a very important race personnaly, and I gave everything I had. I wanted to do very well for Anthoine, and honored him the best possible way. (1/2) pic.twitter.com/w4RNUH66vj
— PIERRE GASLY ?? (@PierreGASLY) August 30, 2020
予選後のパルクフェルメでも見せた「ブラックパンサー」の「ワカンダ・フォーエバー」ポーズを表彰台でも披露したルイス・ハミルトン。8月28日に43歳の若さで亡くなられた米俳優チャドウック・ボーズマンさんに捧げる勝利となった。
レースをリードした距離が24,287㎞に達し、ミハエル・シューマッハーを抜いてトップに立ったハミルトン。この記録の上位5名でチャンピオン獲得回数が計24回という恐ろしい顔ぶれ。
カスタマーチームにまでオーバーテイクされ、どん底まで戦闘力が堕ちたフェラーリ陣営。シャルル・ルクレールが初優勝を遂げた1年前のスパ・フランコルシャンが遥か遠い昔のようだ。次のモンツァとムジェロでのイタリア2連戦、イモラで行われるエミリア・ロマーニャGPを入れれば3度の地元グランプリが控える中、復調の兆しは見えてきそうもない。
Not a good weekend but we will keep not stop fighting. It’s not the first time in our history that we’ve struggled, but we have always come through. In moments like this we need our fans more than ever. Thanks to all of you who are sticking by our side. #essereFerrari ? pic.twitter.com/CvFEXoQZ8C
— Scuderia Ferrari (@ScuderiaFerrari) August 31, 2020
9月1日に26歳の誕生日を迎えたカルロス・サインツJr。スパではせっかくの7番グリッド獲得も、レース前にエキゾーストのトラブルが発覚し、決勝を走ることすらできなかった。
カメラクルーとマシンの距離。コースサイドで迫力ある映像をバッチリ捕らえるのは大変そうだ。
時にドラマを演出するスパウエザーの波乱もなくメルセデスF1との力の差を見せつけられたレッドブルとマックス・フェルスタッペン。
「誕生日をスパで迎えられるなんて素晴らしい」と8月28日に31歳になったバルテリ・ボッタス。通算51回目の表彰台獲得で母国のヒーロー、ミカ・ハッキネンと並んだ。