9月13日現地時間午後3時10分、F1第9戦トスカーナGP決勝が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウインを飾った。2位はチームメイトのバルテリ・ボッタス、レッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボンが3位に入賞し、F1で初めての表彰台を獲得した。
この日も朝から晴天に恵まれ、気温は30度、路面温度は45度と暑いコンディションとなった。
Q3に進んだ上位10台は全車がソフトタイヤ、11番グリッド以下はダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)、キミ・ライコネン(アルファロメオ)、ロマン・グロージャン(ハース)、ウイリアムズ勢の計5台だけがミディアムタイヤを履き、それ以外は全車が新品のソフトをスタートタイヤに選んだ。予選6番手のセルジオ・ペレス(レーシングポイント)はフリー走行での接触のため1グリッド降格ペナルティを科されている。
スタートでポールポジションのハミルトンは発進加速が鈍く、好加速を見せたボッタスが前に出る。そしてマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は好発進を見せたものの、ディプロイメントが切れて発進後の加速が鈍く複数台に抜かれ、ターン2の入口でアウト側にいたピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)とロマン・グロージャン(ハース)が接触、そのイン側にいたライコネンが接触されて前のフェルスタッペンに追突し、フェルスタッペンとガスリーはもつれ合うようにしてコースオフしグラベルに埋まってここでリタイアとなった。
さらにカルロス・サインツJr.(マクラーレン)はターン3の入口で前のレーシングポイントに接触してスピンを喫し、そこにセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が追突してフロントウイングを失いピットインを強いられてライコネンとベッテルが最後尾に落ちた。
これで順位は首位ボッタス、2番手ハミルトン、3番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、4番手アルボン、5番手ランス・ストロール(レーシングポイント)、6番手ダニエル・リカルド(ルノー)、7番手ペレス、8番手ランド・ノリス(マクラーレン)、9番手クビアト、10番手エステバン・オコン(ルノー)という順位になり、11番手にはウイリアムズのジョージ・ラッセルが浮上してきた。
レースは7周目に再開。しかしレース再開を知らせるセーフティカーのライト消灯が遅く最終コーナーに差し掛かっていたため、首位ボッタスはトウを使われることを嫌ってコントロールラインのギリギリまで加速を遅らせた。するとこれによって後続は混雑してしまい、再開前にメインストレートでラティフィとジョビナッツィ、サインツJr.の加速タイミングが早すぎ、まだスロー走行をしていたマグヌッセンのマシンに激しく追突。これでセーフティカーが提示されピットレーン通過で状況を見たものの、コース上に激しく破片が散乱しているため赤旗提示となった。
リヤブレーキに問題を抱えていたオコンは、ここでリタイアを選択。これですでに7台がリタイアしコース上の残りは13台となってしまった。コース上でマシン撤収と清掃作業が行われ、レースは現地時間午後3時55分に再開となり、セーフティカー先導の後に10周目からスタンディングスタートで再開されることとなった。メルセデスAMG勢はここでミディアム、他の上位は中古のソフトに履き替えて再スタートに臨んだ。