10月2日にホンダが2021年限りでF1活動を終了することを発表した。その理由については、ホンダの八郷隆弘社長がオンライン記者会見で説明した。正直、100%納得はできていないものの、ホンダが2021年限りでF1活動を終了することだけは、動かしようがない事実だ。
ただし、ホンダのF1活動終了によって、今後が不確定となったものがいくつかある。それがなんなのか? そして、それぞれの将来がどうなるのかを考えてみたい。
その1) レッドブルとアルファタウリのパワーユニット(PU/エンジン)供給について
現在のF1に参戦しているパワーユニット・マニュファクチャラーはホンダを含めて4社。そのうち、メルセデスとフェラーリが3チームずつ、ホンダとルノーが2チームずつに供給している。ホンダが抜ければ、この3社のいずれかから供給を受けなければならないが、すでにマクラーレンは2021年からルノーに代わってメルセデスからパワーユニットを供給されることになっているため、物理的にメルセデスからの供給は考えられない。
そうなると、2021年は自チームだけしか現時点で供給先がないルノーPUから、レッドブルとアルファタウリが供給されれば、数の上では理想的な配分となるが、それがすんなりと決まりそうもない。なぜなら、レッドブルはルノーと半ばケンカ別れして、ホンダへスイッチしたという過去があるからだ。
ただし、F1に参戦しているパワーユニットめマニュファクチャラーには、FIAから供給の要請があれば、応じなければならないという決まりがある。したがって、もしレッドブルとアルファタウリがメルセデス、フェラーリ、あるいはその他の方法で2022年以降のパワーユニットを準備できなければ、FIAを通してルノーからパワーユニットを供給してもらうことになる。