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F1 ニュース

投稿日: 2020.11.16 13:41
更新日: 2020.11.16 13:48

ハミルトン、7冠の記録達成で感涙「まだ始まったばかり。どんな夢でもこのチームとなら実現できる」メルセデス【F1第14戦】

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F1 | ハミルトン、7冠の記録達成で感涙「まだ始まったばかり。どんな夢でもこのチームとなら実現できる」メルセデス【F1第14戦】

 2020年F1トルコGP決勝で、メルセデスのルイス・ハミルトンはF1キャリア94回目、シーズン10回目の勝利を挙げ、7度目のF1世界タイトルを獲得、F1タイトル獲得回数でミハエル・シューマッハーと並びトップに立った。

 雨に見舞われたこの日、58周のレースをハミルトンは6番グリッドからウエットタイヤでスタート、序盤はそのポジションを保ち、8周目にインターミディエイトに交換し、1回ストップで走った。37周目にトップに立ち、2位のセルジオ・ペレス(レーシングポイント)に31.633秒のギャップを築いて優勝を飾った。

 マシンを停めた後、コクピットのなかで涙するハミルトンのもとに3位セバスチャン・ベッテルとペレスが近寄り、祝福した。

2020年F1第14戦トルコGP 優勝し7度目のタイトルを獲得したルイス・ハミルトン(メルセデス)をセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が祝福
2020年F1第14戦トルコGP 優勝し7度目のタイトルを獲得したルイス・ハミルトン(メルセデス)をセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が祝福

2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝、7度目のタイトルを獲得
2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝、7度目のタイトルを獲得

■メルセデス-AMG・ペトロナスF1チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=1位
 僕ら、というか僕は、「それは途方もない夢、叶うわけがない夢だ」という言い方をよくするけれど、それでも僕は幼いころからずっと密かにこの大きな夢を抱いてきた。同時に、実現するのは難しいとも思っていたけどね。

 ミハエルがタイトルを獲っていたころのことを覚えている。僕らドライバーは全員、自分にとってベストの仕事をしているが、1回、もしくは2回、3回、タイトルを獲るのも、ものすごく大変なことだ。そう考えると7回というのは想像を絶することだよ。

 それでもこれほど素晴らしいメンバーと一緒に働き、コミュニケーションを取り、互いを信頼し、お互いに相手の言うことに耳を傾けるとき、このチームと僕が一緒になれば、共に成し遂げられることに際限はないと思う。自分たちが達成してきたことが誇らしい。

2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝、7度目のタイトルを獲得
2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝、7度目のタイトルを獲得

 今年は本当にきつい年だ。外出することなく、外食もせずに、ひたすら自分のバブルのなかで過ごしている。毎日ルームサービスで食事をし、特にエキサイティングな出来事もない日常だ。そういう生活を送っているのは、もちろんタイトルをかけて戦っていたからだ。今年は今まで以上に多くのことを犠牲にしてきた。とても大変な思いをした。

 今日のレースを心から誇りに思う。過去にうまくいかなかったことのことを考えていた。たとえば、2007年中国で、使い古したタイヤを履いてピットレーンで(リタイアして)タイトルを失った時のことだ。今までそういうことをたくさん経験し、そこから学び、それを今日応用することができた。だからこういう結果を出し、これだけのギャップを築くことができたんだ。

2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝、7度目のタイトルを獲得
2020年F1第14戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)が優勝、7度目のタイトルを獲得

 一方で、自分はまだスタートしたばかりだと感じる。とても変なことだけどね。でも身体的に最高の状態だ。今年は世界中の大勢の人達にとって、精神的に今までないほど厳しい年になっている。この大きな舞台の上では、物事がすべて素晴らしく見えることは知っている。でも僕らアスリートにとっても状況は全く同じだ。どうやってこのチャレンジを切り抜けたらいいのか、僕にも分からなかった。でも周囲の人々の助け、僕のチーム、チームLHの助けを得て、溺れてしまうことなく、水面から顔を出して、集中し続けることができた。来年はもっといい年になることを願っている。

 ここにいる僕らにはやるべきことがたくさんあると感じる。スポーツとしての責任を自覚し、訪れる国々が持つ人権問題を無視せず直視すべきであることを認識しなければならない。僕はそのための取り組みを続けている。訪れる国々にどのようにして関わることができるのか、どうすれば彼らが10年後、20年後ではなく今、変化を起こすように、働きかけることができるのか、という問題だ。

 また、サステナビリティを進めていくための旅路のなかで、僕はフォーミュラ1やメルセデスをサポートしていきたいと考えている。その取り組みに、あともう少し、少なくともその過程の初期段階には関わりたいと思っている。


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