ウエットコンディションでスタートした2020年F1第14戦トルコGPは、スタート後に各車がインターミディエイトタイヤに履き替えると、そこから今度はドライタイヤに交換できるかどうかという局面を迎えた。トルコGPの決勝レースを無線とともに振り返る。
────────────────────
ウエットコンディションでスタートした第14戦トルコGP決勝レースは、その後、路面が徐々に乾き、全車フルウエットからインターミディエイトにタイヤを交換。レースはそのインターミディエイトで走り続けるか、それともピットインして再びインターミディエイトに交換するかで分かれていく。
4番手を走行していたセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が33周目にピットインすると、34周には3番手のアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)も続く。ここで、トップを走行するランス・ストロールとレーシングポイントの間でちょっとした意思のズレが生じる。
レーシングポイント:BOX、BOX
ストロール:マジで?
レーシングポイント:もう一度、インターミディエイトに交換しようと思う
ストロール:どうしてそうする? なんでなんだよ
レーシングポイント:じゃ、ステイアウトだ
しかし、その直後の36周目に、ストロールはピットインして新しいインターミディエイトに交換。4番手でコースに復帰したストロールだが、ペースが上がらず、39周目に2台のフェラーリ勢に相次いでオーバーテイクされる。
そのストロールに代わって、ピットストップせずに先頭に立っていたのがセルジオ・ペレス(レーシングポイント)だった。そしてペレス同様、ピットインしないでステイアウトしていたルイス・ハミルトン(メルセデス)が2番手に上がっていた。
徐々にハミルトンがペレスとの差を詰めていくと、37周目のバックストレートでDRSを使用して難なくオーバーテイク。ここでついに、レースリーダーがこの日初めてハミルトンに変わる。
また後方では16番手のジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)とロマン・グロージャン(ハース)が最終コーナーで接触。
グロージャン:なんていう*****
ハース:だいじょうぶか
グロージャン:ああ、**********。でも、**********。ああ、ダメだ**********。
グロージャンは慌ててコースに復帰しようとするが、再びスピンを喫してしまう。
ハース:(ランド)ノリスが接近しているから気をつけて
グロージャン:ベストを尽くしているけど、路面が冗談のように滑るんだよ
ハース:次はオコンがターン10を通過している
グロージャン:マシンが大丈夫かどうかは、わからない