2020年F1第15戦バーレーンGP初日。ホンダ製パワーユニット(PU)を搭載した4台は順調に周回を重ね、FP2では全車がトップ10に入る速さを見せた。しかしアレクサンダー・アルボンはセッション中盤にクラッシュを喫し、マシンは大破してしまう。ホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターによれば「車体、PUのダメージ確認はこれから」とのことだが、万一問題が出たとしても、今季残り3戦を3基で乗り切ることに「大きな支障は出ない」という見解だった。
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──初日は、思いがけなく雨模様でした。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):「砂漠に雨が降る」といいますが、朝から午前中にかけて雨に見舞われました。FP1終了時には止んでいましたが、その後もパラパラと来たりしました。路面はドライでしたが上空はずっと厚い曇に覆われるという、そんなコンディションでした。日差しが出ない分、路面温度が上がらない状況に終始した1日でしたね。
──FP2では、アルボンがクラッシュを喫しました。
田辺TD:ちょっと痛いクラッシュでした。ドライバーはケガもなく、それはよかったです。車体、パワーユニットのダメージは現在確認中で、その結果次第で今後どうするか決めていきます。そのクラッシュを除けば、PU側は順調な1日でした。とはいえまだまだ、最適化を進める必要はあります。
──もしPUにダメージがあった場合、違う対策を取る必要はありますか?
田辺TD:はい。
──最終戦までの3基でのやりくりに、支障は出そうですか?
田辺TD:可能性はないとは言いませんが、大きな可能性ではありません。基本的には、(3基で)乗り切るつもりで頑張ります。
──前戦トルコでは、ピエール・ガスリー車のパワーユニット(PU)を交換しようとしてできなかった。そちらも、このまま乗り切ろうということですか。
田辺TD:そうです。