フェラーリのセルジオ・マルキオンネ社長が、今後は同社のF1プロジェクトにとめどなく資金を投じることはせず、チームには与えられた予算を賢く使うよう求めると語った。
フェラーリは、現在グリッド上で最も予算規模が大きいチームと言われ、その額は年間4億5000万ドル(約478億8000万円)前後と推定されている。
2014年に着任して以来、マルキオンネ社長は2017年にはタイトルを争うことを目標に据え、舞台裏でチームの改革を指揮してきた。だが、彼はこのプロジェクトが、これまで以上の資金投入を必要とするとは考えていないようだ。
フェラーリの第3四半期決算発表の後、ニューヨーク証券取引所で行われたテレカンファレンスで、マルキオンネ社長は次のように述べた。
「あることを正直に告白したい。私はこれまで(F1チームに)注ぎ込みたいと思う金額を、何の制限も課さずに注ぎ込んできた。だが、それはもはや過去のことだ。F1の開発に関しては、それでもなお目標には到達できなかった。私たちは資金をもっと有効に使う必要がある」
「その最大の原因は、私たちの組織にあった。そのため、チームの組織は再編成されている。私たちは、期待や目標についてはあまり語らずに、ただ待つことにしたい。2017年3月に新しいクルマがレースを始めたとき、この新レギュレーションの下でチームがどんなパフォーマンスを見せるかは、おのずと明らかになるだろう」
マルキオンネ社長は、これまでチームのパフォーマンスについて掲げた目標が大きすぎたことを反省し、2017年のフェラーリの成績予想に関しても、大胆な言明はしたくないようだ。