2020年F1第15戦バーレーンGP決勝レースは、スタートから大クラッシュが発生。幸いにもロマン・グロージャン(ハース)は自力でコクピットを脱出し、最悪の事態は免れることになった。その後、再開されたレースを無線とともに振り返る。
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グロージャンの大クラッシュによって、F1第15戦バーレーンGPはスタート直後に赤旗が出されストップ。クラッシュによって大破したガードレールを修復するため、レースは約90分間中断する。レースは最初のフォーメーションラップのスタート時刻から1時間25分が経った現地時間午後6時35分に、セーフティカー先導で1周のフォーメーションラップが行われた後、グリッド上からスタンディングスタートで再開されることになった。
午後6時35分にピットレーン出口がオープンとなり、レースはセーフティカー先導で再開。ただし、再開後のグリッドは、1周目の順位(赤旗が出された時点での順位)ではなく、最初のスタートでピットロード出口にあるセーフティカーライン2を通過した順に並びなおされることになった。そのため、赤旗後にピットレーンに6番手で戻ってきたバルテリ・ボッタス(メルセデス)にチームからこんな無線が飛ぶ。
メルセデス:再スタートでの君のポジションは4番手だ。だから、セーフティカー先導でのフォーメーションラップ中にポジションを戻していいからな
これにより、ピットレーン出口でダニエル・リカルド(ルノー)が傍に外れてボッタスに進路を譲り、2コーナーでアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)がボッタスにポジションを譲り、上位陣はルイス・ハミルトン(メルセデス)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、セルジオ・ペレス(レーシング・ポイント)のトップ3に続いて、4番手にボッタスが上がり、5番手アルボン、6番手リカルドとなった。
その後方でも1回目のスタート直後のセーフティカーライン2を通過した順に、フォーメーションラップ中にポジションの修正があちこちで行われ、最初のスタートで後方に沈んだベッテルが10番手まで上がり、再びチームメイトの前からスタートすることとなった。そして、このポジション変更によってチームメイト同士のバトルが再び起きる。