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F1 ニュース

投稿日: 2021.03.27 15:40
更新日: 2021.03.27 18:59

田辺TD初日会見:「ホンダの名前に恥じない結果を出さないと」“身の引き締まる思い”で迎えたF1開幕戦は好スタート

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F1 | 田辺TD初日会見:「ホンダの名前に恥じない結果を出さないと」“身の引き締まる思い”で迎えたF1開幕戦は好スタート

 2021年F1開幕戦バーレーンGP初日フリー走行は、トップタイムを叩き出したマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を筆頭に、ホンダパワーユニット(PU)搭載車のドライバー4人がトップ10内に入った。角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)のFP2終盤の不具合を除けば、深刻なトラブルもなく順調に周回を重ねた。そんな初日をホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは、「いい感じで終えられた」と総括した。

 一方で「きちんと仕事をしないと、という思いは強く、(レース週末に臨む際の)恐怖心は消えない」と、前日に続いて心情を率直に吐露したりもした。開幕前のテストで苦しんでいた王者メルセデスも、不気味に速さを取り戻しつつあるように見える。土曜日の予選はレッドブル・ホンダとメルセデスの一騎打ちの様相を見せつつある。

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──開幕戦初日が終わりました。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):従来90分が2回だった初日フリー走行が各60分に短縮され、合計で1時間短くなってしまいました。その新フォーマットでの初めてのセッションだったわけですが、チームも我々もこなすべきメニューは去年までと変わらない。事前に時間の効率的な使い方を打ち合わせて臨みましたが、かなり忙しかったですね。以前なら最初にチェック走行を終えた後、路面コンディションが改善するのをガレージで待つ余裕があった。でも60分だとすぐに走り出さないといけないし、コース上も渋滞します。

──2チーム4台は、順調に周回を重ねたようですね。

田辺TD:特に大きな問題はなく、プログラムを消化できました。ただもしちょっとでも問題が出たりして時間をロスした場合、それをリカバリーするのはけっこう難しいだろうなと感じました。今後はクルマを走らせながら、技術フィードバックの作業をしたりと、そんなことが必要だろうと思いました。

──トップ10に4台が入り、マックス・フェルスタッペンがトップタイムでした。

田辺TD:いつも言ってるようにまだ初日ですから、まだまだ相対的な戦闘力は見えないです。とはいえ4台とも良い1日でしたし、いい感じで終えられたと思います。明日の予選で我々のパワーユニット(PU)が最大限の力を発揮できるよう、これからしっかり準備します。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第1戦バーレーンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

──昨日の田辺さんは、「何年やっても、開幕戦はいつも怯えています」と言っていました。初日を終えて、さすがに怯えの気持ちは消えたのでは?

田辺TD:まあ、この仕事をやっていると、チームにPUを供給するなかで絶対に何か(不具合)を起こしてはいけないという気持ちがあります。フリー走行が60分に短縮された今年は、さらに強くそれを思います。さらにみなさんから、「今年で最後ですね」とか「今回調子いいですね」とか声をかけられ、結果への期待の大きさも感じる。ますますきちんと仕事をしないと、という思いは強く、恐怖心は消えないですね。

 そんな恐怖心を週末の間溜めに溜めて、レースが終了した直後に爆発させる。でも爆発させた後には、すぐに次のレースが待っている。それに追われるように準備を進めて、次のレースに向かう。その繰り返しですね。なので初日を終えてひと安心の部分があるとはいえ、まだまだですね。恐怖心というのはちょっと大げさかな。身の引き締まる思い、でしょうか。

──セルジオ・ペレスは初日10番手タイムでした。「まだやるべきことが多い」と本人は言ってましたが、その中にPUに関するものも入っているのでしょうか。

田辺TD:この世界でやることがなくなる人はいないので、そこはみんな同じだと思います。

セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第1戦バーレーンGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)


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