レッドブルF1首脳陣は、今年トラックリミット違反のペナルティを科されたことで多くのものを失っているとして不満を示し、自分たちにはライバルたちよりも厳しい裁定が下されているとの考えを示した。
開幕戦バーレーンでは、マックス・フェルスタッペンはルイス・ハミルトンを抜いてトップに立った際に、コース外を使ったとして、ポジションを戻さなければならず、2位に終わった。第3戦ポルトガルの予選Q3では最速ラップを記録しながら、ターン4のトラックリミット違反で取り消されてポールポジションを失い、決勝では終盤にファステストラップを狙ってアタックし、最速にあたるタイムを出したが、これもターン14ではみ出していたために抹消された。
チーム代表クリスチャン・ホーナーは、「トラックリミット問題には非常にいらいらさせられる。この3戦、我々に全く容赦がない。バーレーンの優勝、昨日のポール、そしてファステストラップと、非常に多くのものを失っている」と嘆いた。
レッドブルのモータースポーツ・コンサルタントのヘルムート・マルコは『Sky Sports Germany』に対し、「苛立たしい」と述べ、次のように続けた。
「勝利を失い、ファステストラップを失い、ポールポジションを失った。悪いことはいつまでもは続かないものだし、これが最後であることを願う」
「何かを変える必要がある。縁石で境界を作るか、グラベルを敷くといったことだ。そうすればコースからはみ出したときには、自動的に罰を受けることになる」
レッドブル首脳陣は、レース序盤、セルジオ・ペレスをオーバーテイクしたランド・ノリスはコース外を使ったにもかかわらずペナルティを受けていないと主張し、これについても怒りを示している。
「ノリスはコース外に4輪すべてを出してペレスをオーバーテイクした」とマルコ。
「しかしそれによる影響を何も受けなかった。(扱いが)一貫していない。規則をこんな風に操作するのではレースといえない」
ホーナーも「ノリスは完全にコースの外を使ってペレスを抜いた。またしてもトラックリミットの扱いに一貫性がない。他の誰もマックスのようにペナルティを受けていない。彼はファステストラップを達成したはずだった」と苛立ちを示した。