レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

F1 ニュース

投稿日: 2021.05.24 16:28
更新日: 2021.05.24 16:29

ホンダF1田辺TDレース後会見:先頭スタートの優位を活かし29年ぶりのモナコ優勝「すべてを味方につけた」

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


F1 | ホンダF1田辺TDレース後会見:先頭スタートの優位を活かし29年ぶりのモナコ優勝「すべてを味方につけた」

 マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がモナコGP初優勝を遂げた。ホンダにとっては1992年のアイルトン・セナ(マクラーレン・ホンダ)以来の勝利であり、2021年末でF1活動を終了するため最後の勝利でもある。「最後のモナコを勝てたことが本当に嬉しい」と、ホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは率直に喜びを表明した。

 ポールシッターのシャルル・ルクレール(フェラーリ)が直前で出走できず、フェルスタッペンに迫っていたバルテリ・ボッタス(メルセデス)がまさかのリタイアに追い込まれるなど、幸運にも恵まれた。しかし田辺テクニカルディレクターは、「それらの不運が、我々に襲いかかってきたかもしれなかった。今回はすべてを味方につけて、いい形で回ったレースだった」と総括した。

────────────────────

──マックス・フェルスタッペンがモナコ初優勝を果たしました。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):ポールシッターのルクレールが直前になって出走できないことになりました。結果的に先頭でのスタートになり、その優位を活かしてスタートで2番手以下を抑えてくれました。そこがまず、いちばんの勝利の要因ですね。

 モナコは戦略的にもほぼ1ストップしかないわけですが、レース中もしっかりタイヤを持たせてリードを築きました。ホンダとしては、最後のモナコを勝てたことを本当にうれしく思っています。

──セルジオ・ペレスも4位まで挽回しました。

田辺TD:予選9番手だったわけですが、周回のペースが非常に良く、それでも追い抜けないのがモナコなのですが、戦略とペレスの安定した走りでギャップを築いて、ピットインで順位を大きくあげることができました。終盤は3番手のランド・ノリス(マクラーレン)を追い回し、最後まで力強い走りでした。

2021年F1第5戦モナコGP 先頭で1コーナーに進入するマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第5戦モナコGP 先頭で1コーナーに進入するマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

──アルファタウリの2台はどうでしたか?

田辺TD:ピエール・ガスリーは6番グリッドから6位入賞。ペースは良かったのですが順位を上げられませんでした。角田裕毅はスタートで順位を落とし、遅いクルマに前に入られてしまいました。

 今週末のアルファタウリは戦闘力があったのですが、予選、レースを含めて、それを十分に活かすことができませんでした。レースは特に我慢の走りだったと思います。残念ながら4台入賞とはいきませんでしたが、1台は優勝できました。いい形で終えられたモナコGPだったと思います。

──選手権首位に立ったことへの思いはいかがでしょう?

田辺TD:初めての選手権トップですが、まだ5戦が終わったばかりです。この先、いかにこの位置をキープしていくか、簡単ではないと覚悟しています。

──1992年の勝利とは、また違った感慨がありますか?

田辺TD:当時はマクラーレン・ホンダの強さに影が射していた時期で、初戦から劣勢を強いられていたなかで優勝できました。ニュータイヤで迫るナイジェル・マンセル(ウイリアムズ・ルノー)を、セナが抜かせなかった。

 そんなセナの巧さと、陰りが見えていた状況での勝利ということで非常に気が晴れ、前向きになれた1勝でしたね。今回も序盤4戦で1勝しかできなかったなかで再び勝てました。いっそう頑張ろうという気にさせてくれました。

2021年F1第5戦モナコGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が優勝
2021年F1第5戦モナコGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が優勝
2021年F1第5戦モナコGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)とニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)の争い
2021年F1第5戦モナコGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)とニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)の争い

■次のページへ:燃料搭載量はセーフティカーの導入を想定


関連のニュース