レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

F1 ニュース

投稿日: 2021.06.06 16:36
更新日: 2021.06.06 16:39

ホンダF1田辺TD予選後会見:ポール獲得を目指すも角田のクラッシュでアタックできず「複雑な気持ちのQ3」

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


F1 | ホンダF1田辺TD予選後会見:ポール獲得を目指すも角田のクラッシュでアタックできず「複雑な気持ちのQ3」

「気持ち的には複雑な部分があります」

 2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP予選後、囲み取材でのホンダF1田辺豊治テクニカルディレクターのこの一言が、今回の予選についてのホンダ側の思いを象徴していた。ホンダ勢4台が揃ってQ2を突破。レッドブル・ホンダのふたりはQ2で1、2番手を占め、Q3初進出となったアルファタウリ・ホンダの角田裕毅も総合4番手の速さを披露した。

 ポールポジション獲得も十分視野に入っていたが、Q3最後のアタックで角田がクラッシュ、赤旗中断となったことで、その願いは叶わずに終わった。

 とはいえ「順調に周回を重ねて多くを学び、乗れてきてるなと感じている」と、予選までの角田の走りを評価し、「終わったことは割り切り、いい仕上がりのクルマに気持ちよく乗ってレースを戦ってほしい」と、エールを送っていた。またロングランでの速さにも手応えを得ており、「4台すべてが予選ポジションから順位を上げ、4台がきっちりポイント獲得をすることを狙っていきたいです」と語っていた。

────────────────────

──予選の総括からお願いします。

田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):ホンダ勢4台で言えば、レースに向けての戦闘力も含め、いい1日になったと思っています。ただ気持ち的には複雑な部分もあります。クルマがよく仕上がっているだけにレースに向けては楽しみなのですが、単純に予選ポジションにこだわると、Q3(の展開)はちょっと残念でした。

 4台がQ3に進めたことは確かによかったですし、角田選手が初めてQ3まで進出できたこともよかったです。Q2が終わったあたりまでは本当にいい気分だったのですが、最終アタックの最中に角田選手がクラッシュしてしまいました。それにより赤旗が出て、アタックが完結できませんでした。

 全車アタックできていたらどうなったか。もちろんやってみなければわかりませんが、(マックス・)フェルスタッペン自身もポールポジションはいけたのではないかと言っていましたので、そこは残念でした。そのきっかけが角田選手だったことも、本人がいいペースで走れていただけになおのこと、複雑な気持ちのQ3でした。

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

──予選は、最初からかなり荒れた展開でした。

田辺TD:Q1から全セッションで赤旗中断があり、非常に走り出しのタイミングが難しかったです。風も一時的に強く吹いたりしたので、その影響も受けました。とはいえ、初日から2日目にかけていい仕上がりになっていることは間違いないので、クリーンなレースができればいいなと思います。レース中のオーバーテイクが可能なコースですので、4台すべてが予選ポジションから順位を上げて、4台がきっちりポイントを獲得することを狙っていきたいです。

──初日に続き、予選でもフェラーリの速さが際立ちました。フェラーリのストレートでの速さ、回生エネルギーの使い方など含めて、フェラーリの速さをどう見ていますか?

田辺TD:フェラーリが速いという思いは初日と同様です。その要因はというと、ストレートの速さだけではなく、コーナリングスピード、そしてパワーユニットの性能がうまく組み合わさっていると感じています。フェラーリのパワーユニットはもともと回生エネルギーが強く、車体が良ければウイングを倒せる、そうすれば直線スピードも伸びます。そのバランスがモナコGP以降、いい形で出ている印象です。

 モナコとバクーではコース特性がまったく違いますが、両方のコースで速くなっている事実が順位に表れていると思います。この先どうなるのか興味があるというか、脅威を感じています。

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

■次のページへ:新世代パワーユニットはエネルギーマネジメント面で進化


関連のニュース