「今日、僕らが獲得したポイントに満足しているし、コンストラクターズ選手権とドライバーズ選手権でポジションを確保できたことがうれしい。僕らの目標はワールドチャンピオンシップで勝つことだけど、そこにたどり着く一歩として、2015年に比べて大きな進歩を示すことができた今季の戦いはポジティブだったと思う」
これは、アブダビGPのレースを10位でフィニッシュしたフェルナンド・アロンソのコメントである。最終戦で1点を追加したマクラーレン・ホンダはコンストラクターズポイントを76点とし、無得点に終わったトロロッソを13点上回ってコンストラクターズ選手権6位の座を獲得した。F1チームにとって、コンストラクターズ選手権の順位はFOMから受け取る分配金にかかわる重要な意味を持つ。と同時に、ホンダにとってもマクラーレンとの信頼関係を築くことができた大切な結果だった。それはアブダビGP後のエリック・ブーリエ(レーシングディレクター)のコメントにも表れている。
「2016年の幕が降りたいま、記憶に残る進歩を披露したホンダを讃えたい。難しい状況の中、彼らは至難の業をやってのけた」
マクラーレンがホンダと組む前年の2014年のマクラーレンのコンストラクターズ選手権順位は5位。それがホンダと組んだ初年度となった昨年は9位に転落した。マクラーレンがホンダに対して疑心暗鬼になるのも当然だった。その順位を再び6位まで浮上させた。この6位という結果は転げ落ちてきた山を再び登り始めた証としてホンダにとって、大きな自信となったはずである。