2021年F1第10戦イギリスGPは、観客数を減らすことなく可能な限りの人数を入れて開催することが可能になったと、F1とシルバーストンは発表した。イギリス出身のルイス・ハミルトンは、これを喜ぶ一方で、イギリスで再び新型コロナウイルス感染者数が増加していることを考えると懸念もあると語った。
イギリス政府は、イベント出席によるCovid-19への感染リスクを調査し、安全にイベントに参加するための方法を探ることを目的とする『イベントリサーチプログラム』を実施している。F1イギリスGPはそのプログラムの試験イベントに指定されたことにより、観客席を満員にすることが可能になったということだ。
ハミルトンは、7月16日から18日に大勢の観客をサーキットに迎えて彼らを楽しませることができることを喜んではいるが、最近イギリスで新型コロナウイルス感染者数が急増していることから、現地を訪れるファンの健康への影響について懸念も抱いている。
「観客に会えるということ、そしてなによりもイギリスの観客に会えることにどれだけ興奮しているか言葉では言い表せないよ。彼らはF1のなかでも最高の観客だ。でも昨年は彼らに会えなかった」とハミルトンは、シュタイアーマルクGPの週末を前に語った。
「観客に会い、週末に彼らが持ち込んでくるエネルギーを感じることができるのは素晴らしいことだ。（でも）もちろんニュースを見て、イギリスでは感染者数が大きく増えていることを知っている。そういう面で、当然ながら彼らのことが心配だ」
イギリスでは感染者数がふたたび増加傾向にあるが、シルバーストンでは、条件を設けながら観客を迎えようとしている。入場が可能なのは、サーキット到着前の48時間以内に取得された抗原検査陰性証明書を提出するか、ワクチン接種を完了したことを証明できる観客のみである。2回目のワクチン接種は、イギリスGPを観戦する初日から少なくとも14日前に行われていなければならない。
「否定的に考えたくはない。大勢の人たちに会えることは楽しみなんだ。僕のなかの利己的な部分では、サーキットで多くの観客と会いたいと思っている」とハミルトン。
「でも、この数日、ニュースを見ていて、イギリスでは対策を緩めつつあり、ワクチンを打っていない人もいるために、感染者数が増加していることも知っている」
「ファンのことが心配だ。ワクチンが効いているという記事も読んだ。入院者数が減っているということだ。それでも少し時期尚早だとは感じる」
「前回のレースで観客がいたのは素晴らしいことだった。何かネガティブなことが起きたというニュースは聞いていない」
「それでも、一気に規制をやめてイギリスのファンを実験に使うのではなく、慎重すぎるぐらい慎重に行動して、徐々に元に戻していく方がいいと思っている」
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