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F1 ニュース

投稿日: 2021.07.21 19:07
更新日: 2021.07.21 19:21

フォーマット変更で厳しい週末。角田は「乱流の中でもミスなく走りきった」と高評価/ホンダ本橋CEインタビュー

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F1 | フォーマット変更で厳しい週末。角田は「乱流の中でもミスなく走りきった」と高評価/ホンダ本橋CEインタビュー

 新フォーマットのスプリント予選が導入された2021年F1第10戦イギリスGP。アルファタウリ・ホンダは初日予選からピエール・ガスリー12番手、角田裕毅16番手と、前戦までの速さが発揮できない。2日目のスプリント予選でも順位を上げることはできず、日曜日の決勝レースで9番手を走っていたガスリーはパンクチャーで11位に後退。代わって角田が10位入賞を果たした。

 ホンダの本橋正充チーフエンジニアは、「60分のセッション1回だけでは、本来のパフォーマンスをしっかり引き出せなかった」と、不振の原因を分析する。一方で「レース中フリーエアでのペースは改善できていた」と、2回目が予定されているモンツァでの挽回を期した。

 また今季4度目の入賞を果たした角田に対しては、「チームの立てた戦略に応えて、乱流の中でもミスなく走り切ってくれた」と、高く評価していた。

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──初めて導入されたスプリント予選ですが、アルファタウリ・ホンダにとっては厳しいフォーマットでしたか?

本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):そう思います。事前に予測はして、準備も重ねたのですが、60分のセッション1回だけで週末のセットアップをすべて決める、そういう方式では、本来のパフォーマンスをしっかり引き出すことはできなかったですね。厳しい週末になったと思います。今後もこの方式は予定されていますから、それに向けてやっていかないと、と思った次第です。

──パワーユニットに関しては、最適化はFP1だけでもしっかりできましたか?

本橋CE:はい。2日目、3日目の路面コンディション変化で見えない部分もありましたが、そのあたりを見越した最適化を、さくらやミルトンキーンズ、現場スタッフが自分たちのなかでイメージしてセッティングしてくれたので、そんなに苦労はしなかったですね。

──今年のシルバーストンは、イギリスにしてはものすごく暑い3日間でした。車体、パワーユニットへの高温の影響は?

本橋CE:暑いことは暑かったですが、そのためにパワーを落としたことはなかったです。ただここはトラフィックがひどいので、高温でトラフィック状態が長く続くことは予想していて、監視項目には上げていました。ただ戦闘力を落とすとか、そこまではいかなかった。それはよかったと思っています。

角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第10戦イギリスGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

──そのトラフィックについて、確かにシルバーストンは抜きにくいサーキットですが、ここまで長いDRSトレインが続くのは、ちょっと驚きました。

本橋CE:そう思いました。確かにうちの周囲の中団チームは戦闘力が拮抗しているのですが、これまではレースが進めばそこそこバラけて、フリーエアで走れていた。それが今年はずっとトレインが続きました。フリーエアでの速さが本当に僅差で、すぐに先行車に追いつくのですが、そこから抜きに行けない。そういう展開だったと思っています。

──フリーエアでのペースは、ふたりとも悪くなかったのですか。

本橋CE:はい。初日の状況は引きずってはいましたが、いじれる部分でのチューニングでなんとか改善したことも功を奏して、ロングランの戦闘力をある程度リカバリーできた。しかし乱流のなかでの走行に関しては、大きく課題の残るレースだったと思っています。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第10戦イギリスGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

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