2021年F1第11戦ハンガリーGPの初日フリー走行はマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がメルセデス2台に次ぐ3番手、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が5、6番手と速さを発揮した一方で、角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)はFP1のクラッシュでギヤボックスを破損し、FP2は1周しかタイムを計測できず、17番手に終わった。
一方で第10戦イギリスGPの事故で大破したフェルスタッペン車のパワーユニットに関してホンダF1の田辺豊治テクニカルディレクターは、「初日に走って問題ないことを改めて確認しました」とコメント。万一このパワーユニットが使えない場合は今後ペナルティを受ける恐れもあっただけに、「大丈夫とわかって安堵しています」と、表情を緩めていた。
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──ハンガリーらしい、非常に暑い初日でした。
田辺豊治テクニカルディレクター(以下、田辺TD):気温30度超えのコンディションとなりました。日差しも強く、午後には路面温度も60度を超えました。ただ明日からはセッション中に雷雨に見舞われたり、夜中にも(雨が)降るなど、天候が少し読みにくい状況です。どうなってもバタバタしないように、しっかりと準備をして臨もうと思っていますが、基本は暑い週末だという認識です。
──パワーユニット的にはノートラブルでしたか?
田辺TD:順調な1日でした。前戦で激しいクラッシュに見舞われたフェルスタッペンからは、事前に「身体は大丈夫」と言われていましたが、実際に2回のセッションを元気に走ってくれて安心しました。
パワーユニットもファクトリーに戻して詳細確認をして大丈夫という結果は出ていましたが、初日に走って問題ないことを改めて確認しました。もちろん、内部に細かい傷が入っている可能性は依然としてありますが、とりあえずは問題ありません。
──パワーユニットを年間3基でやりくりしないといけない現行レギュレーションでは、シーズン途中で2基目を失うことは非常に痛手です。
田辺TD:ペナルティを受けることも覚悟しないといけません。その点からも、今回大丈夫とわかり安堵しています。
──FP1では角田裕毅がスピンして、リヤからバリアにぶつかってしまいました。メカニックの頑張りでFP2で1周だけタイムを出すことができました。
田辺TD:残念な状況でしたが、パワーユニットは問題なく使えています。後ろからぶつかったので少し心配しましたが、良かったです。それ以外でも、酷暑のコンディション下で走るということで、まだやることはたくさんあります。
とはいえ、ほかの3台は全般的にポジティブな結果だったと思っています。前戦イギリスGPでは苦戦したガスリーも、それ以前のペースに戻せていますしね。まだ金曜日ではありますが、その部分も心強いです。