2021年F1第14戦イタリアGPの決勝レースは、マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンの接触によりセーフティカーが出動し、各車のギャップがリセットされた。リスタートでも首位を守ったダニエル・リカルドだったが、終盤は背後に僚友ランド・ノリスが迫る展開に。イタリアGP後半を無線とともに振り返る。
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タイトルを争うふたりのクラッシュ、リタイアは、担当エンジニアのトム・スタラードから、すぐにダニエル・リカルド(マクラーレン)にも伝えられた。
スタラード:後ろにいるのはルクレール、ランド、ペレスだ。ハミルトンとフェルスタッペンはクラッシュした。リタイアだ
グラベル上に止まった2台を撤去するためのセーフティカー(SC)周回中に、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が追い抜いて行ったようで、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が不平を漏らす。
カレル・ルース:タイヤは問題ないか?
アロンソ:大丈夫だ。ただウイリアムズがSC中なのにレースしてる。アウト側にデブリがあったからインを通ろうとしたら、インから抜いていきやがった
セーフティカーのタイミングでタイヤ交換に向かったシャルル・ルクレール(フェラーリ)はランド・ノリス(マクラーレン)の前、2番手に順位を上げることに成功した。ノリス陣営は抜き返すチャンスを狙う。
ウィル・ジョゼフ(→ノリス):(SC明けが)ルクレールを抜くチャンスだ。ただしまだ長いレースだ。頭を使っていこう
31周目のレース再開直後、ノリスはターン3でイン側にタイヤを落としながらもオーバーテイクに成功。これでマクラーレンの1-2体制となった。続く32周目には、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)もルクレールをかわして行った。
ペレス:全然スペースを空けてくれなかった
ペレスはシケインをショートカットして抜いたとみなされ、さらにすぐに順位を元に戻さなかったために、5秒ペナルティを科されてしまう。一方マクラーレンの2台では、リカルドに詰まり気味のノリスのイライラがつのっていた。しかしリカルドは、あくまでマイペースだ。
スタラード:ランドが0.9秒まで迫ってる
リカルド:了解した。そのまま接近するつもりなら教えてくれ
ノリス:ペースを上げてほしい。遅すぎる
ペレスの5秒ペナルティで、実質的にはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が3番手だ。そのボッタスが、レース終盤にペースを上げていた。34周目にはリカルドより1.5秒速いラップタイムをマークし、その差は一気に2秒あまりまで縮まった。
スタラード:ボッタスのペースが速い。最後までプッシュし続けるしかない