レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

F1 ニュース

投稿日: 2021.09.21 16:10
更新日: 2021.09.21 16:03

ホンダF1甘口コラム:かつてのデプロイ切れも克服。飛躍の糧となったマクラーレン・ホンダ時代の苦い経験

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


F1 | ホンダF1甘口コラム:かつてのデプロイ切れも克服。飛躍の糧となったマクラーレン・ホンダ時代の苦い経験

 ホンダがパワーユニットを供給しているレッドブルの活躍を甘口&辛口のふたつの視点からそれぞれ評価する連載コラム。レッドブル・ホンダの走りを批評します。今回は F1第12戦ベルギーGP、第13戦オランダGP、第14戦イタリアGPの週末を甘口の視点でジャッジ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 夏休み明け最初の3連戦が終了した。この3戦は真ん中に36年ぶりに復活したオランダGPの舞台であるザントフォールト・サーキットが中速テクニカルコースであるものの、最初のベルギーGPが行われるスパ-フランコルシャンと最後のイタリアGPの開催地であるモンツァは、高速サーキットとして名高い。エンジン性能がラップタイムに占める割合が高くなる。

 ホンダのスパとモンツァでの予選最高位は、スパが3位で、モンツァは5位(いずれも2020年/マックス・フェルスタッペン)だった。それが今年はスパでは復帰後、初となるポールポジションを獲得し、モンツァでも3位と自己最高位を更新した(いずれもフェルスタッペン)。

 復帰後のホンダはデプロイ切れからスパとモンツァでは苦しい戦いを強いられ、特にモンツァでの成績は芳しくなく、かつてパートナーだったマクラーレンから激しいバッシングを受けた苦い経験がある。

▼ホンダ イタリアGP予選成績
・2015年(マクラーレン)

16番手(ジェンソン・バトン)、17番手(フェルナンド・アロンソ)

・2016年(マクラーレン)
13番手(アロンソ)、15番手(バトン)

・2017年(マクラーレン)
10番手(ストフェル・バンドーン)、13番手(アロンソ)

・2018年(トロロッソ)
9番手(ピエール・ガスリー)、18番手(ブレンドン・ハートレー)

・2019年(レッドブル/トロロッソ)
8番手(アレクサンダー・アルボン)、13番手(ダニール・クビアト)、15番手(ガスリー)、タイムなし(フェルスタッペン)

・2020年(レッドブル/アルファタウリ)
5番手(フェルスタッペン)、9番手(アルボン)、10番手(ガスリー)、11番手(クビアト)

 マクラーレン・ホンダがスパやモンツァで戦闘力がなかったのはホンダのパワーユニットだけが原因ではなかったが、ホンダは反論せずにグッと耐えた。それはホンダのパワーユニットがF1で最高の性能でなかったことも、また事実だったから。不平を言う前に、まずは自分たちのパワーユニットの性能を上げる。それがホンダのモチベーションとなり、今シーズンの新骨格パワーユニットへとつながった。

 マクラーレンもまたホンダと決別して初めて自分たちの弱点と真剣に向き合うようになった。ダウンフォースを求めるがあまり、空気抵抗が多い空力となっていたことだった。パワーユニットの性能ばかりに頼ることなく、空力を見直して臨んだ今年のイタリアGPでは予選で4番手(ランド・ノリス)と5番手(ダニエル・リカルド)を獲得。

 日曜日の決勝レースではフェルスタッペンとルイス・ハミルトン(メルセデス)がともにピットストップ作業で遅れた末に接触事故を起こしてリタイアしたことにも助けられたが、堂々の1-2フィニッシュを飾った。


関連のニュース