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投稿日: 2021.09.24 07:00
更新日: 2021.09.23 14:06

【動画】マクラーレンF1、ワンツーフィニッシュを達成したイタリアGPの舞台裏


 F1第14戦イタリアGPを11年ぶりのワンツーフィニッシュで飾ったマクラーレン。1966年の参戦以来、8度のコンストラクターズタイトルと12度のドライバーズタイトルを獲得してきた名門チームにとっては、あまりにも長い時間だった。今回マクラーレンがアップした動画では、そんな歓喜のイタリアGPの舞台裏を余すことなく見ることができる。

 F1ドライバーのレースウィークは水曜日から始まる。この日、ダニエル・リカルドとランド・ノリスのふたりはスポンサーであるスパルコ社を訪問すると、翌木曜日にはトラックウォークとメディア対応に駆り立てられる。パドックでピザ作りの撮影をしていたリカルドは、「大切なのは見た目じゃなくて味だ」と言い放ちながらピザではなくフォカッチャを焼き上げると、それを味わう暇もなくスタッフに促され別の仕事へ向かう。ネットフリックスの人気ドキュメンタリー『Drive to Survive』のコメント撮りをしていたノリスも、ホテルに戻れたのはすっかり日が落ちてから。レースの前からふたりは過密なスケジュールをこなしていく。

 一方、同じ日のピットではチームスタッフによって設営と車検に向けた準備が着々と進んでいる。いよいよグランプリの始まりだ。

 今回のイタリアGPは金曜日に予選、土曜日にスプリント予選が行われるスケジュール。リカルドがスプリント予選で2番グリッドを獲得すると、マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンも「フロントロウだ!」と喜びを爆発させる。ノリスも3番グリッドを獲得しチームに期待が高まる。

 迎えた決勝。スタートから上位をキープする2台にピットでは拍手と歓声が飛び交う。しかしレース中盤、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)が姿を消したことでリカルドに優勝のチャンスが巡ってくると、長年待ち望んだ勝利を前にピットの雰囲気は引き締まる。貧乏ゆすりが止まらないクルーたちの姿からは、こちらにも緊張感が伝わってくる。

 そして歓喜の瞬間はやってきた。ワンツーを維持したままフィニッシュラインにリカルドとノリスが戻ってくると、クルーたちはピットウォールに駆け寄り、大歓声で迎える。続く表彰式でも笑顔でリカルドの『シューイ』を見守りながら、彼らは9年ぶりの優勝を噛み締めた。

 結局、この日のリカルドがサーキットを後にしたのは夜の9時半。「僕たちにはゆっくり腰を下ろす時間はないんだ」と話す彼だが、嵐のようなレースウィークの最後を勝利で飾ったその表情は晴れやかだった。

2021年F1第14戦イタリアGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)
2021年F1第14戦イタリアGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)


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