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F1 ニュース

投稿日: 2021.10.14 16:19
更新日: 2021.10.14 16:21

ターン8でのタイヤの労わり方が「ふたりのラップタイム差、ダメージに繋がった」/ホンダ本橋CEインタビュー

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F1 | ターン8でのタイヤの労わり方が「ふたりのラップタイム差、ダメージに繋がった」/ホンダ本橋CEインタビュー

 2021年F1第16戦トルコGPでのアルファタウリ・ホンダは、ピエール・ガスリーが予選5番手、角田裕毅も7月のオーストリアGP以来となるQ3進出を果たした。決勝レースはガスリーが6位に入賞する一方で、角田は14位に終わった。とはいえ序盤に8周にわたってルイス・ハミルトン(メルセデス)を抑えるなど、力強い走りを見せた。

 想定以上にグリップの上がった今季のドライ路面、そしてレースでは一転して滑りやすいウエット路面という難しいコンディションだったが、久々に上位グリッド、上位入賞を獲得した今年のトルコGPを、「チーム力のステップアップが確認できた週末だった」と、ホンダの本橋正充チーフエンジニアは総括した。

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──1年前のトルコGPとはまた違った意味で、難しいコンディションの週末だったのでは?

本橋正充チーフエンジニア(以下、本橋CE):チームも我々も、基本的には昨年ベースで準備を進めてきました。ところが今年は路面が大きく変わって、グリップレベルが上がっていた。その結果、いろいろ準備してきたシミュレーションが、少なからず外れてしまったところはありますね。

 ただ土曜日になってからはしっかり状況把握をして、方向性を定めることができた。最終的には他のサーキットと同じ程度のパフォーマンスまで戻すことができましたね。昨年まではイニシャルセッティングを外すと、なかなかそこから回復できなかったのですが、今年は現状把握と対策がきっちりできるようになった。非常に難しいサーキットでしたけど、チーム力のステップアップを確認できた週末でした。

──実際ガスリーは久々の上位グリッド獲得、角田選手もQ3に進出できました。

本橋CE:ガスリーは復調した感じです。一方の角田くんはここ数戦振るわなかったのですが、今回は難しいコンディションのなか、マシンパフォーマンスをうまく引き出していた。レース結果はちょっと残念でしたが、ポジティブな週末だったと思います。

2021年F1第16戦トルコGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第16戦トルコGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

──本人はQ3のパフォーマンスが不本意なようでした。

本橋CE:Q2でわりといいタイムを出せていましたからね。当然Q3ではそれを上回れると思っていた。そこは残念でしたが、Q3に進んだことは素直に評価しています。

──レースは雨だったのでスタートタイヤの選択は自由になりましたが、ドライだったらトップ10ドライバーで唯一ソフトスタートでした。そのハンデを考えると、Q2の2セット目のアタックをミディアムにする選択肢はなかったのでしょうか?

本橋CE:選択肢としてはあったと思いますが、ソフトの方が確実にグリップがあるし、タイムも出る。確実にQ3を狙っていこうという戦略になっていましたね。

──レースでは、ガスリーはいきなり5秒ペナルティを科されました。

本橋CE:あれはちょっとヒドいなと思いましたが(苦笑)、それを引き摺らない走りをしていましたね。しっかりリカバリーしたと思います。

──終盤のペースも非常によくて、それがルイス・ハミルトン(メルセデス)のピットインを誘発しました。

本橋CE:そうですね。以前も言ったと思いますが、ウエットから乾きつつある路面でのパフォーマンスはだいぶ上がっているし、チーム側の戦略も熟練してきた。ですのであれだけの速さは出せると思っていました。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
2021年F1第16戦トルコGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

■「角田は自分の走りをしたことが、結果的にハミルトンを抑えることにつながった」


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