更新日: 2022.03.30 16:39
アルピーヌ、新育成プログラム『アルピーヌ・アフィリエイト』を発足。日本人の中村紀庵がメンバー入り
アルピーヌ・アカデミーは、将来有望な若手レーシングドライバーたちがモータースポーツの世界でキャリアを重ねていくにあたっての支援と育成、およびアルピーヌ・アカデミーの下部組織として機能することを目的として、新プログラム『アルピーヌ・アフィリエイト』を発足させた。
これ以降、アルピーヌ・アフィリエイトは所属する若手ドライバーに対し、彼らのキャリアの重要な局面で専門的なサポートを提供する。これはキャリアについてのアドバイスに限らず、トレーニングやメンタリング、PRトレーニングなどをも含んでいる。さらにアルピーヌ・アフィリエイトのメンバーは、イギリス・エンストンにあるアルピーヌ・アカデミー本拠地の世界クラスの設備を利用することもできる。
アルピーヌ・アフィリエイトの最初のメンバーはアビー・プリングだ。彼女は2021年シーズンのWシリーズでポールポジションを獲得しており、アルピーヌの育成プログラム初の女性ドライバーでもある。さらにイギリスF4選手権で複数回の表彰台経験も持つ彼女は、2022年もWシリーズで戦いドライバーズ選手権を狙う。またプリングは、アルピーヌが推進している、女性がより溶け込みやすく、より成長していけるような職場環境づくりに率先して取り組むことになる。
プリングに加え、元アカデミー所属ドライバーのハドリアン・デイビッドもプログラムに参加する。彼はFIA-F4の最年少チャンピオンであり、2019年のフランス選手権を15歳の若さで制した。デイビッドは2022年、R-aceGPからフォーミュラリージョナル・ヨーロピアンチャンピオンシップ・バイ・アルピーヌで2年目のシーズンを迎える。
3人目のアルピーヌ・アフィリエイトのメンバーであるニコラ・ツォロフは、2022年にオープンホイールのキャリアをスタートさせる。2度のF1チャンピオン経験者であるフェルナンド・アロンソをマネージャーに持つブルガリア人の彼は、カートで多くの成功を収めたばかりで、今季はFIA-F4スペイン選手権にカンポス・レーシングから参戦する。
最後に紹介するのは、カートでの活躍が高く評価されている日本人の中村紀庵とブラジル人のマシュー・フェレイラのふたりだ。コース上でバトルを繰り広げながら、中村はFIA世界カート選手権のOK/ジュニアクラスでチャンピオンに輝き、フェレイラも鮮烈な印象を残した。14歳のふたりのドライバーは今季、ともにカート・リパブリックからOK/シニアクラスを戦う。
アルピーヌ・アフィリエイト・プログラムは、アルピーヌ・アカデミー・ディレクターのミア・シャリズマンと、プロジェクト・エクスパンション・ディレクターであるダビデ・ブリビオが主導する。ふたりは、世界中の優れた若手ドライバーを発掘しアルピーヌ・アカデミーに迎え入れるために探求を続けている。
この新プログラムの発足に、アルピーヌ・アカデミー・ディレクターのシャリズマンは「今年からアカデミーとともに活動するアルピーヌ・アフィリエイト・プログラムを発表することができ、とてもワクワクしている」と語った。
「このプログラムは世界中の若いレーシングドライバーに、重要なサポート、キャリア面でのアドバイス、トレーニングを提供するものだ。今年は、アビー、ハドリアン、ニコラ、紀庵、マシューの5人の若手ドライバーがこのプログラムに参加する。長期的には、このアルピーヌ・アフィリエイト・プログラムが、アルピーヌが将来モータースポーツで成功を収めるために、世界中から最も才能ある若手ドライバーを採用し続け、アルピーヌ・アカデミーの下部組織として機能することを想定している」