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F1 ニュース

投稿日: 2022.05.01 06:35
更新日: 2022.04.30 22:33

【全ドライバー独自採点/F1第4戦】角田裕毅が来季シート確保に向け大きな一歩。僚友より速く、安定して力を発揮

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F1 | 【全ドライバー独自採点/F1第4戦】角田裕毅が来季シート確保に向け大きな一歩。僚友より速く、安定して力を発揮

 長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価する。

 2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGPは今年初のスプリントフォーマットの週末だった。レッドブルのマックス・フェルスタッペンが予選1番手、スプリント1番手、決勝では全ラップをリードしてファステストを記録した上で優勝と、完璧な週末を過ごし、最大ポイントを獲得した。エミリア・ロマーニャGPでのそれぞれのドライバーたちの戦いぶりを、バスコンセロス氏が振り返る。

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■メルセデス

ルイス・ハミルトン:評価 4/10
予選13番手/スプリント14番手/決勝13位

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 ハミルトンは、マシンのパフォーマンス不足により状況を好転させることが最後までできず、最悪の週末を過ごした。4戦中、これが2回目だ。予選の不安定なコンディションは普段ならハミルトンが得意としている天候だったが、ジョージ・ラッセルに0.4秒の大差をつけられた。スプリントレースではスタートでランス・ストロールに抜かれ、日曜決勝では、スタート直後、スピンしているマシンを皆が避けて走るなかで、タンブレロ出口で行き場をなくしてしまった。

 少しでも巻き返そうとしていたハミルトンだが、全車がスリックタイヤに交換した際に、ピットレーンでエステバン・オコンにブロックされ、アレクサンダー・アルボンとピエール・ガスリーの後ろに落ちてしまい、最後まで彼らの後ろを走り続けた。ガスリーもアルボンのDRSを得ており、そのマシンを追い抜くだけの直線スピードがメルセデスにはなかったためだ。

ジョージ・ラッセル(メルセデス):評価 8/10
予選11番手/スプリント11番手/決勝4位

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)

 非力なW13で素晴らしいパフォーマンスを発揮、ハミルトンより優れた結果を出した。日曜決勝では見事なスタートを決め、タンブレロでダニエル・リカルドがカルロス・サインツに仕掛けた無謀な動きが引き起こした混乱を避け、11番グリッドから6番手に上がった。

 予選から大差でハミルトンに勝ち、スプリントレースでポジションを維持し、日曜決勝では、序盤にケビン・マグヌッセンを追い抜いたが、スリックタイヤに交換する際に、チームがフロントウイングの調整ができなかったことで、その後の目標変更を強いられた。

 40周以上、フロントタイヤを守って走り、終盤後方から追いついてきたバルテリ・ボッタスを抑えきり、終盤、シャルル・ルクレールのミスで4番手に上がった。メルセデスのマシンには5番手の速さしかなかったため、本来なら最高でも9位どまりだったはずだが、それを大きく上回る結果だった。

■レッドブル

マックス・フェルスタッペン:評価 10/10
予選1番手/スプリント1番手/決勝1位

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝
2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝

 イモラでの週末は完璧だった。ポールポジションを獲得、スプリントレースではスタートでいったんシャルル・ルクレールに首位を奪われながら優勝、日曜決勝を最初から最後までリードし、ファステストラップも記録、最大ポイント34点をつかんだ。

 土曜のスプリントでルクレールの後ろに下がった時も、冷静さを保ち、タイヤをうまく持たせて、正しいタイミングでチャレンジし、ティフォシの前で、フェラーリから勝利を奪い返した。

 今回のフェルスタッペンは、チャンピオンらしい走りをした。フルポイントに値するパフォーマンスだった。

セルジオ・ペレス(レッドブル):評価 8/10
予選7番手/スプリント3番手/決勝2位

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP セルジオ・ペレス(レッドブル)が2位
2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP セルジオ・ペレス(レッドブル)が2位

 不安定なコンディションにペレスのアプローチが合わず、フェルスタッペンと約1.8秒以上の差で予選7番手に沈んだ。しかし彼らのマシンはレースペースで最速だったため、スプリントレースで4つポジションを上げ、日曜決勝に向けてドライ側のグリッドを得た。それによりスタートでルクレールの前に出ることに成功、チームリーダーを完璧な形でバックアップした。

 ナンバー2に期待される仕事をしっかりやってのけたが、週末を通してフェルスタッペンの速さには全くおよばなかった。

■フェラーリ

シャルル・ルクレール(フェラーリ):評価 5/10
予選2番手/スプリント2番手/決勝6位

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 自分でも認めていたように、彼は欲張りすぎた。ティフォシの前で走るプレッシャーに耐えつつ、限界を越えないように走るには、もっと成熟する必要がある。予選ではいい仕事をしたが、フェルスタッペンには及ばなかった。スプリントのスタートでトップに躍り出たのはよかった。しかしその後、最初のミスを犯した。序盤にギャップを広げようとしてソフトタイヤで攻めすぎてしまい、終盤にデグラデーションに見舞われ、フェルスタッペンを抑えきることができなかったのだ。

 日曜決勝のスタートは失敗し、ペレスの後ろに後退。ペレスがミスをしない限り2番手に上がれる望みはほぼない状況で、ルクレールの方がミスをしてしまった。幸いマシンが無事だったため、レースに残ることができ、貴重な8点をつかんだ。

カルロス・サインツ:評価 5/10
予選10番手/スプリント4番手/決勝リタイア

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP カルロス・サインツ(フェラーリ)
2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP カルロス・サインツ(フェラーリ)

 日曜決勝スタート直後の1コーナーでリカルドがミスを犯し、サインツはその犠牲になった。だが予選Q2での出来事は完全に自分のミスだ。バンカーラップでQ3進出が確実だったにもかかわらず、トップに立とうとして最終コーナーでクラッシュした。

 スプリントレースでは素晴らしい仕事をして、10番グリッドから4番手に上がった。だが、メインレースのスタートを失敗、2台のマクラーレンからアタックされ、ノリスに抜かれ、リカルドと接触した。

 冷静に戦っていれば、金曜予選で2番手か3番手を獲得できていたはずであり、その後の週末もずっと楽なものになっていただろう。


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