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F1 ニュース

投稿日: 2022.06.05 13:32
更新日: 2022.06.05 13:37

【全ドライバー独自採点/F1第7戦】一貫してフェルスタッペンより速かったペレス。角田はドライ3種で戦うも好転せず

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F1 | 【全ドライバー独自採点/F1第7戦】一貫してフェルスタッペンより速かったペレス。角田はドライ3種で戦うも好転せず

 長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価する。

 2022年F1第7戦モナコGPは、決勝スタート直前に雨が降り出し、レース中に路面が乾いていくという難しいコンディションに。シャルル・ルクレール(フェラーリ)はポールポジションから余裕の勝利を飾るかに思われたが、フェラーリが適切なピットストップ戦略で対応することができず、まさかの4位に沈んだ。優勝したのは、週末を通してチームメイトのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)より速さがあったセルジオ・ペレス(レッドブル)だった。モナコGPでのそれぞれのドライバーたちの戦いぶりを、バスコンセロス氏が振り返る。

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■評価 10/10:今最強のルクレール。ペレスが予選のミスを帳消しにする完璧なレース

 モナコGPで最も光っていたドライバーは、間違いなくシャルル・ルクレール(フェラーリ)だった。モナコのヒーローは、FP3以外すべてのセッションで最速タイムを記録し、Q3最後に赤旗に妨げられるまで、すばらしいラップを走っていた。アタックを完了できていたら、1分11秒を切ったものと思われる。それほどのタイムを出せる者は他に誰もいなかっただろう。

 フェラーリが戦略で失敗したために、ルクレールは、手にして当然の勝利を逃した。それでも彼はスペインの時と同様に、今、20人のなかで最も強力なドライバーであることを証明した。

2022年F1第7戦モナコGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2022年F1第7戦モナコGP シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 セルジオ・ペレス(レッドブル)に満点を与えるのは行きすぎかもしれない。予選Q3の最後で致命的なミスをしたからだ。だが、ポジティブな点に目を向けてみよう。彼は週末を通してマックス・フェルスタッペンより速かった。決勝ではフロントランナーたちのなかで一番早くインターミディエイトに交換するという、リスキーな戦略をうまく機能させてみせ、リスタートの際に左フロントタイヤにダメージを負いながら、終盤20周、後方からプレッシャーをかけられながらも、全くミスをしなかった。それまでのふたつのミスの影響を被ることなく、完璧な形で週末を締めくくった。
2022年F1第7戦モナコGP セルジオ・ペレス(レッドブル)が優勝
2022年F1第7戦モナコGP セルジオ・ペレス(レッドブル)が優勝

■評価 9/10:現状で最大の結果を出したラッセル

 ジョージ・ラッセル(メルセデス)とランド・ノリス(マクラーレン)は、それぞれ、マシンの力を最大限に引き出した。ラッセルはルイス・ハミルトンとのチームメイトバトルでも優勢で、予選でクリーンなラップを走って6番手をつかんだ。決勝ではメルセデスの戦略をうまく機能させ、ピットアウトしてくるノリスの前に出て5番手に上がり、彼に可能な最大の結果を達成した。

 ノリスもチームメイトバトルを制し、予選では余裕で“ベスト・オブ・ザ・レスト”の位置に立った。決勝ではスリックに換える判断が遅れたことで、ラッセルに敗れた。

2022年F1第7戦モナコGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)
2022年F1第7戦モナコGP ジョージ・ラッセル(メルセデス)

■評価 8/10:サインツがこれまでのミスを挽回する走り

 この3戦、ミスが続いたカルロス・サインツ(フェラーリ)は、今回はなんとしてもクリーンな週末を過ごす必要があった。彼はルクレールには届かないながらも、自分のやるべきことをやってのけたといっていいだろう。予選2番手を獲得し、決勝でもミスなく走った。

 タイヤ戦略が良かったことで、チームメイトの前に出た。アウトラップでニコラス・ラティフィに引っかかっていなければ、サインツは念願の初勝利を挙げていたかもしれない。

 ベテランのセバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)とバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)は堅実な週末を送った。マシンに期待できる以上のパフォーマンスを見せて、チームに貴重なポイントをもたらした。

 ベッテルは予選で見事にQ3に進出してみせた。決勝ではスタート直後、サン・デボーテでわずかに体勢を乱したことでいくつかポジションを落とした。早い段階でインターミディエイトに交換するというリスクを冒したことが奏功、入賞を果たした。

 ボッタスは、モナコの難コースでFP1をトラブルで走れず、大きな痛手を被った。それでも予選12番手を獲得し、安定した走りで、貴重な2ポイントをつかんだ。

2022年F1第7戦モナコGP カルロス・サインツ(フェラーリ)が2位を獲得
2022年F1第7戦モナコGP カルロス・サインツ(フェラーリ)が2位を獲得

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