長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価する。今回はアブダビGPでの戦いぶりを振り返る。
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■評価 10/10:完璧なパフォーマンスでシーズンを締めくくったフェルスタッペンとルクレール
マックス・フェルスタッペン(レッドブル):予選1番手/決勝1位
シャルル・ルクレール(フェラーリ):予選3番手/決勝2位
シーズン最後にトップクラスのパフォーマンスを見せてもらった。最終戦アブダビGPには誰ひとり期待外れのドライバーはいなかった。なかでも素晴らしかったのは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)だ。ブラジルでは苦戦したものの、最終戦は再び優位を取り戻した。ポールポジションからスタート、タイヤをうまく守って1ストップ戦略を成功させた。一言で言うと一流のパフォーマンスだった。
もうひとり完璧だったのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)だ。ようやくシーズン序盤のパフォーマンスを取り戻した。レッドブルより明らかに劣るマシンで、予選ではセルジオ・ペレスのタイムに0.04秒差まで迫った。決勝1周目にペレスを抜けなかったものの、相手にプレッシャーをかけつつ、タイヤをうまく労わった。それによって1ストップ戦略を成功させて、決勝2位、そして選手権2位をつかんだ。
■評価 9/10:ノリスが調子を取り戻して“ベスト・オブ・ザ・レスト”に
ランド・ノリス(マクラーレン):予選7番手/決勝6位
ブラジルでは食中毒で苦しんだランド・ノリス(マクラーレン)だが、アブダビでは調子を取り戻し、予選でも決勝でも“ベスト・オブ・ザ・レスト”のポジションをつかんだ。決勝1周目には短い間ながら、ジョージ・ラッセルの前を走った。しかしタイヤのデグラデーションもあり、メルセデスとは戦えず。セカンドスティントではハードタイヤが予想ほど長持ちせず、終盤はエステバン・オコンに急速に追いつかれた。ノリスはオコンに対してはポジションを守りきったが、マクラーレンはアルピーヌとのランキング4位争いに敗れている。