白熱の市街地レースとなった一方で、レース後に裁定が二転三転するやや後味の悪さが残ったアゼルバイジャンGP。そんなモヤモヤした空気を笑顔に変えてくれる出来事があった。またマクラーレンは組織変更を断行、心中複雑であろう若武者は、絶対王者とゴルフで気分転換。SNSから今週のF1界を振り返る。
●見せしめのアロンソ
グリッド停止位置の違反でペナルティの対象となってしまったアストンマーティンのフェルナンド・アロンソ。その後裁定が二転三転する事態となったが、どうやら他のドライバーも違反を取られても不思議ではない状態だったようだ。現地を訪問していたF1ジャーナリスト、アルベルト・ファブレガ氏がその様子を報告している。明瞭なルールが敷かれる日はまだまだ先なのか。
●ラッセル「住所はどこだい?」
当初はアロンソのペナルティで3位のトロフィーを獲得していたメルセデスのジョージ・ラッセル。その後に裁定が変わったため今季初表彰台はお預けとなりトロフィーはアロンソのもとへ渡ることに。そんなラッセルは「住所はどこだい?」と粋な投稿をみせ、「ありがとう」とアロンソが即答する優しい世界が広がっていた。
●ストリートファイター、チェコ
レッドブルに移籍して3年目のセルジオ・ペレスは、移籍1年目から市街地サーキットで勝利を積み重ねている。2021年はブレーキマジック事件が起きたバクー、2022年はモナコ・モンテカルロ、そして今年はジェッダと、ストリートキングの名を手中にしている。
レース後には健闘したアストンマーティンを称えてチームスタッフとハイタッチ。F1界No.1のナイスガイと言われる所以はまさにここ、見ているこちらも大変気持ちよくさせてもらえる。
celebrated with his former teammates after his fifth #F1 win at the #SaudiArabianGP. pic.twitter.com/JO9gyBc4FY
●徹底して喜ばないヨス
さてペレスの優勝で幕を閉じたサウジアラビアGP。レース後にペレスとともに勝利の喜びを分かち合うスタッフの中にはマックス・フェルスタッペンの父、ヨス・フェルスタッペンの姿が。どんなに周囲がお祭り騒ぎの雰囲気とて、たとえそれがチームメイトであっても決して笑みを浮かべなかった。
●悔しさだけの無線
2戦連続で11位となったアルファタウリの角田裕毅はフィニッシュ後「もう何もない。フラストレーションだけだ」と無線越しに悔しさを滲ませる。その奥にはライバルを捉えられた可能性、マシンとチームに対するパフォーマンス、さまざまな気持ちが交錯しているのが透けて見える。アップデートパーツが投入される次戦オーストラリアGPに期待したい。