F1でもお馴染みのマクラーレン、そのF1で培った技術をフィードバックした市販車を製造するマクラーレン・オートモーティブが、新型車両「720S」を都内のマクラーレン東京で発表。バージボードを採用するなど、F1技術と関連の強い1台がお披露目された。
マクラーレンの市販車の製造販売を行うマクラーレン・オートモーティブとしては、ラインナップされた3つのカテゴリーの中間に位置する「スーパーシリーズ」(最上位はP1、P1 GTRなどのアルティメットシリーズ、エントリーモデルとして570S、540Cなどのスポーツシリーズ)の第2世代にあたる、今回の720S。
720Sは3月7日の第87回ジュネーブ国際モーターショーで公開されたばかりだが、そのわずか12時間後に世界で最初の国として日本で実車を持ち込んだ発表会が行われた。
「日本はスポーツカーに対して大変、理解の深い熟成した市場。我々のコンセプトにフィットした、とても重要な市場であるので、ジュネーブショーの翌日に世界で一番早く公開しました」と語るのはアジア・パシフィック・マネージング・ディレクターのジョージ・ビッグス氏。
720Sはそれまでのマクラーレン・オートモーティブの型式名に由来するとおり、720馬力という圧倒的なパフォーマンスを発揮するマクラーレンの旗艦スポーツカー。4.0リッターV8ツインターボエンジンのM840はターボラグが短縮され、ドライバビリティが大きく向上し、650Sから13kg軽量化されたカーボンモノコックと合わせて、0-200km/hが7.8秒という加速性能を誇る。
エンジンがパワフルになり、シャシーが軽量化してパフォーマンスがアップすれば、当然、それを操るドライバーの技量が問われることになるが、720Sはデイリーに使いながらもサーキットでも走行できるというコンセプトのもと、マクラーレンが自信を持つ制御技術によって、ドライバーが快適にクルマを操ることができるという。