2016/17年シーズンのフォーミュラEは4月1日、第4戦メキシコシティePrixが行われ、ルーカス・ディ・グラッシ(アプト・シェフラー・アウディ・スポート)が今季初優勝を飾った。
予選で18番手タイムと苦戦を強いられたディ・グラッシは、決勝でもオープニングラップでマーロ・エンゲル(ベンチュリ)に追突され、リヤウイングを大破する不運に襲われる。
その後も序盤から各所でマシンが接触し、コース上にはパーツ片が散乱したため、レースは早くもセーフティカーが出動する。
ディ・グラッシはセーフティカーラン中の3周目にピットインして、大破したリヤウイングを新品に交換。ポジションは落としたものの、トップと同一周回でコースに戻り、ダメージを最小限に抑えた。
13周目、ポールポジションスタートでトップを走っていたオリバー・ターベイ(NEXTEV NIO)がホームストレートで突如スローダウンしリタイア。これでホセ・マリア・ロペス(DSヴァージン)がトップに浮上したが、ターベイの車両回収のために、レース2度目のセーフティカーが導入される。
そしてセーフティカー中の18周目、ライバルがステイアウトするなか、ディ・グラッシとジェローム・ダンブロジオ(ファラデー・フューチャー・ドラゴン・レーシング)がピットイン。2台目のマシンに乗り換え、残り28周を走りきるギャンブルを仕掛ける。
ディ・グラッシとダンブロジオは、トップと同一周回で隊列に復帰。その翌周にレースが再開された。
レース折り返しとなる24周目ごろから、各車が続々とピットイン。ここでディ・グラッシがトップ、ダンブロジオが2番手までポジションを上げる。ここからはバッテリー残量を気にかけながら走行するトップ2台と、電力に余裕があるライバルたちとのバトルが繰り広げられた。
なかでも、ディ・グラッシは電力をマネジメントしながらリードを広げる一方で、ダンブロジオは3番手以下からの激しいプレッシャーを受けることに。
■ギャンブル成功のディ・グラッシ「キャリアでベストなレース」
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています