今シーズンのフォーミュラ3.5 V8(旧フォーミュラ・ルノー3.5)にフル参戦することが決まっている金丸悠がオートスポーツweb編集部を訪れ、昨シーズンを振り返るとともに、今シーズン、そして目標とするF1参戦に向けての展望を語った。
金丸は、カートの世界最高峰カテゴリーとなるCIK-FIA世界選手権KF1クラスで日本人初優勝を挙げるなどカートの分野で活躍し、2012年に4輪へステップアップ。メーカーなどからのバックアップは受けていない状況ながら、14年からはF3シャシーを用いるユーロフォーミュラ・オープン(EFオープン)にエミリオ・デ・ビロタ・モータースポーツからフル参戦しており、15年は初優勝も挙げて最終的にはランキング3位となった。
そんな15年を振り返って金丸は「EFオープン参戦2年目ということでチャンピオンを狙っていたのですが、結果としてはランキング3位となりました。理由のひとつとしては、チームメイトがフォーミュラ初年度のひとりだけだったという点が挙げられると思います。ライバルのトップチームはトータルで5台が参戦していたりと、その情報量の差に泣かされる形になったことも何度かありました」と話す。
15年シーズンに向けては、トップチームからの引き合いもあったという金丸だが、チームオーナーのエミリオ・デ・ビロタがFR3.5のポンズ・レーシングのマネージャーを務めていたこともあり、そのつながりも重視してチームへの残留を決めたという経緯があった。
「とは言え、2015年にチームに残留したことは後悔していません。自分で開発もしていかなくてはならない中で、状況をエンジニアにフィードバックし、それがどのようにマシンに返ってくるかを試すことができましたし、そういった点ではすごく成長することができたと感じています」