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投稿日: 2024.10.22 19:06
更新日: 2024.11.19 01:50

マカオGP/FRワールドカップのエントリーリストが発表。日本人5名を含む15カ国27台が集結


海外レース他 | マカオGP/FRワールドカップのエントリーリストが発表。日本人5名を含む15カ国27台が集結

 FIA国際自動車連盟は10月22日、マカオ市街地のギア・サーキットで11月14〜17日に開催される第71回マカオグランプリのメインイベント『FIAフォーミュラ・リージョナル・ワールドカップ』に参戦する27台のエントリーリストを発表した。

 2019年、2023年はFIA F3マシンによる『FIA F3ワールドカップ』をメインイベントとして開催されてきたマカオグランプリ。2024年からは『FIA F3ワールドカップ』に代わって、各国・各地域のFIA F4シリーズとFIA F3の橋渡しをするカテゴリーであるフォーミュラ・リージョナルカーで争われる『FIAフォーミュラ・リージョナル・ワールドカップ』が開催される。

 10月22日に公開されたエントリーリストは、2名がTBC(未定)となっているものの、オーストラリア、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、日本、カザフスタン、マカオ、メキシコ、スペイン、スウェーデン、アラブ首長国連邦、イギリス、アメリカという15カ国から27名が名を連ねた。

 日本勢ではすでにTGM Grand Prixが小川颯太と佐藤凛太郎、ARTグランプリがリー・海夏澄の起用を発表していたが、今回のFIAの発表によりTOM’S FORMULAからTGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の小林利徠斗と中村仁が参戦することことが明らかにされた。

 小林、中村のふたりはFIA-F4を経て、今季から全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権(SFライツ)に参戦し、今季これまでにそれぞれ1勝を飾っている。また、中村は30号車、小林は31号車でスーパーGT GT300クラスにも参戦中だ。なお、年齢は小林が7月生まれの19歳、中村が2月生まれの18歳ということで、同学年コンビとなっている。

 また海外勢では、フェラーリ育成のディーノ・ベガノビッチ(SJMセオドール・プレマ)、マクラーレン育成のアレクサンダー・ダン(SJMセオドール・プレマ)とウーゴ・ウゴチュクウ(R-ACE GP)、そして今季F1に昇格したフランコ・コラピントの代役として、FIA F3から急遽FIA F2にステップアップしたレッドブル育成のオリバー・ゲーテ(MPモータースポーツ)といった、F1チームの育成プログラムに所属する有力ドライバーも参戦する。

 なお、『FIAフォーミュラ・リージョナル・ワールドカップ』の参戦ドライバーは有効なレーシングライセンスを所持していることに加え、16歳以上という年齢制限のほか、『パワーウェイトレシオ(車重÷最大出力)が1.5kg/bhp未満のシングルシーター選手権を戦ったことがないドライバーしかエントリーできない』となっている。

 1.5 kg/bhp未満のカテゴリーは世界最高峰のF1を筆頭に、FIA F2(約1.2kg/bhp)、スーパーフォーミュラ(約1.2kg/bhp)といったシリーズだ。ただFIA F2参戦経験者でも『今季参戦大会数が3大会までならエントリー可能』となっていることから、第71回マカオグランプリ開催時点でFIA F2参戦数が2大会のゲーテ(3大会目となるFIA F2ロサイルは11月29日〜12月1日開催)も参戦が叶った。

 FIAシングルシーター委員会の会長、エマニュエル・ピロは 「多くの才能あるジュニアドライバーとチームがFIA FRワールドカップに参戦してくれることを本当にうれしく思う」と、コメント。

「このイベントは、F1や他のFIA世界選手権という究極の目標に向かって前進する若手ドライバーにとって、常に最もタフでやりがいのある挑戦のひとつであり、FIA F4やフォーミュラ・リージョナルのさまざまな元チャンピオンがマカオに集結することで、この歴史的なレースのスピリットがさらに高まる」

「私も少し懐かしさ(かつてF3とギアレースに参戦)を感じながら、週末を非常に注意深く見守るつもりだ。そして、すべてのF1チームも同じ気持ちだと思う」

 初開催となる『FIAフォーミュラ・リージョナル・ワールドカップ』は、フリー走行が2回行われ、2回の予選で予選レースのグリッドを決定し、予選レースの結果でグランプリレースとなる決勝のスターティンググリッドを決する。大会の模様はFIAの公式YouTubeチャンネルを通じてライブストリーミングされる予定だ。

■第71回マカオグランプリ/FIAフォーミュラ・リージョナル・ワールドカップ
エントリーリスト(10月22日時点)

No. ドライバー 国籍 チーム
1 オリバー・ゲーテ ドイツ MPモータースポーツ
2 ヴァレリオ・リニチェッラ イタリア MPモータースポーツ
3 TBC MPモータースポーツ
4 ウーゴ・ウゴチュクウ アメリカ R-ACE GP
5 エンツォ・デリニー フランス R-ACE GP
6 トゥッカ・タポネン フィンランド R-ACE GP
7 ノエル・レオン メキシコ KCMG・IXO・バイ・ピナクル・モータースポーツ
8 マリ・ボヤ スペイン KCMG・IXO・バイ・ピナクル・モータースポーツ
14 テオフィル・ナエル フランス サンテロック・レーシング
15 アレクサンダー・アブハザワ カザフスタン サンテロック・レーシング
16 ジェームズ・ウォートン オーストラリア ARTグランプリ
17 エヴァン・ジルテール フランス ARTグランプリ
18 リー・海夏澄 日本 ARTグランプリ
19 小林利徠斗 日本 TOM’S FORMULA
20 中村仁 日本 TOM’S FORMULA
21 ジェット・ボウリング アメリカ キウイ・モータースポーツ
25 ラシッド・アル・ダヘリ アラブ首長国連邦 PHMレーシング
26 マテオ・デ・パロ イタリア PHMレーシング
27 TBC PHMレーシング
30 ディーノ・ベガノビッチ スウェーデン SJMセオドール・プレマ・レーシング
31 フレディ・スレーター イギリス SJMセオドール・プレマ・レーシング
32 アレクサンダー・ダン アイルランド SJMセオドール・プレマ・レーシング
33 ティアゴ・ロドリゲス マカオ エヴァンスGP
37 クーパー・ウェブスター オーストラリア エヴァンスGP
53 小川颯太 日本 TGM Grand Prix
55 佐藤凛太郎 日本 TGM Grand Prix
88 カイ・ダリヤナニ イギリス エヴァンスGP

TOM’S FORMULAからFRワールドカップに参戦する小林利徠斗
TOM’S FORMULAからFRワールドカップに参戦する小林利徠斗
TOM’S FORMULAからFRワールドカップに参戦する中村仁
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