先月11月末に2024年シーズンの最終決戦を終えたばかりのTCRサウスアメリカ・シリーズと、かたや9月下旬にもタイトル決定戦を終えているTCRヨーロッパ・シリーズ。今や北半球と南半球を代表する2大リージョン選手権に成長した両チャンピオンシップが、来季2025年のレースカレンダーを発表。前者は訪問地を逆転させた3カ国全10戦、後者も引き続き4月から9月までの全6戦が予定されている。
アルゼンチン・サンタフェ州最大の都市であるロサリオにて、ペドロ・カルドゥソ(PMOレーシング/プジョー308 TCR)がブラジル出身ドライバーとして初のチャンピオンに輝いたTCRサウスアメリカは、その2024年を締め括った国から4月に幕開けを迎え、スケジュールを逆転させてふたたび異なる3カ国での勝負が予定される。
これにより、来季序盤の4戦はアルゼンチンで開催され、中盤の“ウインター・ラウンド”はウルグアイでの2戦、そして8月中旬から終盤に向けてはブラジルでの4戦で雌雄を決する。
ただし、前年度のこの時期と同様に各国の開催地を筆頭にカレンダーの正確な構成はまだ明らかにされておらず、どのサーキットをどの順番で訪問するかは今後発表される予定。そしてアルゼンチン・ラウンドを除く6戦がTCRブラジル・シリーズを構成する。
一方、2023年の南米大陸王者イグナシオ・モンテネグロ(ALMモータースポーツ/FL5型ホンダ・シビック・タイプR TCR)がタイトル候補として挑み、元王者フランコ・ジロラミ(モンラウ・モータースポーツ/クプラ・レオンVZ TCR)の前に技術的問題で破れ去る結末となっていたTCRヨーロッパでは、ポルトガルに始まりスペインに終わる全6戦をプロットした。
「ヨーロッパでもっとも優れたレーストラックがいくつかリストアップされ、同時にFIA TCRワールドツアーや、TCRイタリア、TCRデンマーク、TCRスペインにTCRイースタン・ヨーロッパなど、ヨーロッパの主要な国内シリーズとの競合を回避したこのカレンダーに我々は満足している」と語ったのは、おなじみTCR規定の産みの親であり、統括団体WSCグループを率いるマルチェロ・ロッティ会長。
シーズン開幕戦はポルティマオことアルガルヴェ・インターナショナルで開催され、続いて5月にベルギーのスパ・フランコルシャンへ。そして2022年以来のシリーズ復帰となるドイツのホッケンハイムを6月に訪問し、同月後半にはイタリア・ミサノことワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで前半戦を終える。
ここから2カ月強のサマーブレイクを経て、オーストリアのレッドブルリンクで9月初旬にシーズンが再開すると、月末には今季同様のスペインに赴き、今度はバルセロナのカタルーニャ・サーキットで早くも最終戦を迎えることになる。
■TCRサウスアメリカ・シリーズ2025年カレンダー
ラウンド | 開催日 | 開催地 |
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Rd.1 | 3月29~30日 | アルゼンチン |
Rd.2 | 4月19~20日 | アルゼンチン |
Rd.3 | 5月10~11日 | アルゼンチン |
Rd.4 | 5月31日~6月1日 | アルゼンチン |
Rd.5 | 7月12~13日 | ウルグアイ |
Rd.6 | 7月26~27日 | ウルグアイ |
Rd.7 | 8月16~17日 | ブラジル |
Rd.8 | 9月20~21日 | ブラジル |
Rd.9 | 10月25~26日 | ブラジル |
Rd.10 | 12月13~14日 | ブラジル |
■TCRヨーロッパ・シリーズ2025年カレンダー
ラウンド | 開催日 | 開催地 |
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Rd.1 | 4月25~27日 | ポルトガル/アルガルベ |
Rd.2 | 5月16~17日 | ベルギー/スパ・フランコルシャン |
Rd.3 | 6月6~8日 | ドイツ/ホッケンハイム |
Rd.4 | 6月27~29日 | イタリア/ミサノ |
Rd.5 | 9月5~7日 | オーストリア/レッドブルリンク |
Rd.6 | 9月26~27日 | スペイン/バルセロナ |