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 2月14日、NTTインディカー・シリーズに参戦しているデイル・コイン・レーシングがリナス・ヴィーケイの起用を発表し、これで2025年シーズンに臨む全チームがフルタイムで起用する選手のラインアップが確定した。

 これで、3月1日に近年恒例のセント・ピーターズバーグで開幕戦を迎える2025年インディカーには、昨年までシリーズを支えていた10チームに新規参戦のプレマ・レーシングを加えた、計11チームの参戦が決定。そして、各チームは2~3人のドライバーラインアップを構築したため、2025年のフルタイム選手は27名となった。

 まず、2024年のチャンピオンであるアレックス・パロウを擁するチップ・ガナッシ・レーシングは、パロウと大ベテランのスコット・ディクソンに、手塩に掛ける若手キッフィン・シンプソンの3名体制。対して、シボレーエンジン勢の筆頭チーム・ペンスキーは、インディ500連覇中のジョセフ・ニューガーデン、パロウと王者を争ったウィル・パワー、各フォーマットのレースで安定した実力を示し始めたスコット・マクラフランといった、固定化されつつあるラインアップを継続する。

 2024年のドライバーズランキング2位を手にしたコルトン・ハータは、アンドレッティ・グローバルで引き続きエースを務め、僚友は同じくカイル・カークウッドとマーカス・エリクソンで継続となった。一方、パト・オワードを主力に据えるアロウ・マクラーレンは、期待の若手ノーラン・シーゲルと、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングから引き抜いたクリスチャン・ルンガーといった3台体制に刷新した。

 そのアロウ・マクラーレンで、昨年ケガによってフルタイムシートを掴み損ねたデイビッド・マルーカスは、A.J.フォイト・エンタープライゼスへと移籍し、シボレーエンジン勢の仲間入り。僚友はガッツのあるドライビングが人気を博す“狂犬”サンティノ・フェルッチだ。

 そのA.J.フォイト・エンタープライゼスとともに、激しい中団争いを繰り広げていたチームに目を向けると、メイヤー・シャンク・レーシングは昨季チームに加入したフェリックス・ローゼンクヴィストが続投、チームメイトにはチップ・ガナッシ・レーシングからマーカス・アームストロングが加入した。

 さらに、インディ500では佐藤琢磨も出走したレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングは、エースのグラハム・レイホールが15号車を駆る一方、残る2台にはシリーズ復帰を果たすデブリン・デフランチェスコと、インディNXTからのステップアップを掴んだルイス・フォスターがフルタイムで乗り込むこととなった。

 また、昨季はオーバルでペースを見せていたエド・カーペンター・レーシングは、アロウ・マクラーレンからベテランのアレクサンダー・ロッシを獲得。シリーズ2年目に突入するクリスチャン・ラスムッセンとともに安定したパフォーマンスの発揮を目指す。

 一方で、今年のフンコス・ホーリンガー・レーシングには、2023年に突如シートを失う憂き目にあったコナー・デイリーがフルタイム復帰。僚友には、A.J.フォイト・エンタープライゼスから移籍したスティング・レイ・ロブが加わった。最後にラインアップが決まったデイル・コイン・レーシングは、ベテランのリナス・ヴィーケイを獲得し、インディNXTからシートを掴んだジェイコブ・アベルとともに心機一転のシーズンに挑む。

そして、今季からシボレーエンジン勢に加わったプレマ・レーシングでは、アロウ・マクラーレンでの参戦が記憶に新しいカラム・アイロットと、フォーミュラおよびスポーツカードライバーとしての経験を持つロバート・シュワルツマンがシートを手にした。

 3月頭に開幕を控える2025年インディカーは、2月17~18日にフロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイにて、開幕前のオープンテストも実施予定だ。来季も激戦が期待される王座争いはもちろん、新チームや再発進を志すドライバーらの活躍にも注目していきたいところだろう。

■2025年NTTインディカー・シリーズ フル参戦ドライバーラインアップ

No. DRIVER TEAM ENGINE
2 ジョセフ・ニューガーデン チーム・ペンスキー シボレー
3 スコット・マクラフラン チーム・ペンスキー シボレー
4 デイビッド・マルーカス A.J.フォイト・エンタープライゼス シボレー
5 パト・オワード アロウ・マクラーレン シボレー
6 ノーラン・シーゲル アロウ・マクラーレン シボレー
7 クリスチャン・ルンガー アロウ・マクラーレン シボレー
8 キッフィン・シンプソン チップ・ガナッシ・レーシング ホンダ
9 スコット・ディクソン チップ・ガナッシ・レーシング ホンダ
10 アレックス・パロウ チップ・ガナッシ・レーシング ホンダ
12 ウィル・パワー チーム・ペンスキー シボレー
14 サンティノ・フェルッチ A.J.フォイト・エンタープライゼス シボレー
15 グラハム・レイホール レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング ホンダ
18 リナス・ヴィーケイ デイル・コイン・レーシング ホンダ
20 アレクサンダー・ロッシ エド・カーペンター・レーシング シボレー
21 クリスチャン・ラスムッセン エド・カーペンター・レーシング シボレー
26 コルトン・ハータ アンドレッティ・グローバル・W/カーブ・アガジャニアン ホンダ
27 カイル・カークウッド アンドレッティ・グローバル ホンダ
28 マーカス・エリクソン アンドレッティ・グローバル ホンダ
30 デブリン・デフランチェスコ レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング ホンダ
45 ルイス・フォスター レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング ホンダ
51 ジェイコブ・アベル デイル・コイン・レーシング ホンダ
60 フェリックス・ローゼンクヴィスト メイヤー・シャンク・レーシング ホンダ
66 マーカス・アームストロング メイヤー・シャンク・レーシング ホンダ
77 スティング・レイ・ロブ フンコス・ホーリンガー・レーシング シボレー
78 コナー・デイリー フンコス・ホーリンガー・レーシング シボレー
83 ロバート・シュワルツマン プレマ・レーシング シボレー
90 カラム・アイロット プレマ・レーシング シボレー

※ゼッケンナンバー順

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