6月17~18日の週末にDTMドイツ・ツーリングカー選手権との併催イベントとして開催されたTCRインターナショナル・シリーズのハンガロリンク・ラウンド。この母国イベントにゲストドライバーとして参戦したWTCC世界ツーリングカー選手権のスター、ノルベルト・ミケリスはポールポジションを獲得。さらにレースでも自チームをアシストする大活躍をみせ、母国ファンの声援に応える走りを披露した。
WTCCではカストロール・ホンダ・ワールド・ツーリングカー・チームに所属し、TC1規定のシビックWTCCをドライブするミケリスは、この母国開催となるTCRラウンドに飛び入り参加。
ハンガリーに拠点を置き自らが立ち上げに参画、今季から同選手権へのチャレンジを開始したM1RAチームのマシンのコクピットに収まった。
そのミケリスは練習走行から母国ファンの期待を裏切らない速さを披露。FP1、FP2でも最速タイムを記録し、予選Q1では先週の大クラッシュからマシン修復なったレパード・レーシングのジャン-カール・ベルネイ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)に最速を譲ったものの、続くQ2では1分52秒740のTCRラップレコードを樹立し、見事にポールポジションを獲得。2番手にチームメイトで前戦勝者のアッティラ・タッシ(ホンダ・シビック・タイプR)が続き、M1RAチームが最高のお膳立てを整えた。
迎えたレース1では、この週末に18歳になったばかりのタッシが、世界戦のスタードライバーという最強の”ボディガード”を引き連れてレースをリード。
2台ともに抜群のスタートを見せると、ミケリスはタッシを先行させ2番手に下がって後続をマーク。3番手はM1RAのもう1台、ロベルト・コルチアゴ(ホンダ・シビック・タイプR)がベルネイとめまぐるしくポジションを入れ替えるバトルを展開。
2周目までに3番手を手にしたベルネイは、すぐさまミケリスのシビックに接近。しかし、世界戦のスターは戦略家でもあることを証明し、見事なディフェンスを見せつけVWゴルフに付け入る隙を与えず。
最終的にタッシがTCR初優勝を母国ウインで決め、2位に最高の護衛役を演じたチーム監督のミケリス、3位にミケリス攻略を果たせなかったベルネイ、4位にM1RAのコルチアゴが入った。