WTCC世界ツーリングカー選手権は6月25日、第5戦ポルトガルの決勝レースが行われ、オープニングレースはメディ・ベナーニ(シトロエンCエリーゼWTCC)が、メインレースはノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)が優勝した。
ポルトガルのヴィラ・レアルで行われた第5戦決勝では、2017年シーズンから導入されている“ジョーカーラップ”が初登場する1戦となった。
このジョーカー・ラップはWorldRX世界ラリークロス選手権などで採用されているもの。通常のコーナーより大回りする別ルートを設けられる形で、各ドライバーには決勝レース中、1度の通過義務が課される。
しかし、当初のレイアウトではコースに合流する際、速度差が大きく危険との指摘があり、決勝日朝にレイアウトを変更。ドライバーが新レイアウトを習熟する時間として、追加の走行セッションも設けられた。
道上龍(ホンダ・シビックWTCC)をポールシッターに迎えたオープニングレースでは、4番手グリッドのベナーニが好スタート。1コーナーまでに2台を交わすことに成功する。ベナーニは、その勢いのままトップの道上も攻略。オープニングラップでポジションを3つ上げて、トップに浮上した。
その後、ベナーニは独走態勢に入ると約4秒のマージンを築いてジョーカーラップを通過。トップのままコースに復帰する。
レース終盤には、4周目にジョーカーラップを通過し、トラフィックを避けてペースを上げていたティアゴ・モンテイロ(ホンダ・シビックWTCC)に1秒以内に迫られたが、ベナーニがポジションを守ってチェッカー。今季初優勝を飾った。
総合3位はジョーカーラップを巧みに使い、トム・チルトン(シトロエンCエリーゼWTCC)を交わしたテッド・ビョーク(ボルボS60 WTCC)が獲得している。
ポールスタートの道上はトラブルから加速が鈍り、ペースを上げられず。9周目には右フロントタイヤがパンクするアクシデントもあり、リタイアとなった。
■メインレースはミケリスがポール・トゥ・ウィン
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