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投稿日: 2017.06.30 18:37

チャンピオン狙う琢磨の高い壁。現役最多勝の“アイスマン”ディクソンの強さとは?


海外レース他 | チャンピオン狙う琢磨の高い壁。現役最多勝の“アイスマン”ディクソンの強さとは?

 チップ・ガナッシ・レーシングのスコット・ディクソンがロード・アメリカ戦で今シーズン10戦目で初勝利を挙げ、キャリア41勝目を記録した。

 インディカーでいちばん多くの勝利を記録しているのは、御存知AJ・フォイト。67勝をマークし、彼は7回もナショナル・チャンピオンシップを獲得している。

 2番目に多い52勝を挙げているのはマリオ・アンドレッティ。タイトル獲得は4回で、ディクソン、ダリオ・フランキッティ、セバスチャン・ブルデーも同じく4回だ。

 優勝回数歴代3位はマイケル・アンドレッティの42勝。ディクソンはあと1勝でマイケルに並び、2勝すればマイケルを4位に押し下げて単独歴代3位になる。今シーズン中にそれが実現する可能性は十分にある。

 ディクソンはロード・アメリカでの優勝記者会見で、「今年は開幕からマシンにスピードがあり、安定感の高さも発揮で来ている。すでに2、3勝を挙げていたはずなのに、不運に見舞われ続けている」と語った。

インディ500ではポールポジションを獲得したが大クラッシュを喫しリタイアとなった
インディ500ではポールポジションを獲得したが大クラッシュを喫しリタイアとなった

 確かにそういうレースが幾つもあった。そして、彼はそれらのレースで勝てなかったにも関わらず、ポイントリーダーとなっている。

 ディクソンの強さは、ロード・アメリカの戦いぶりに見ることができた。

 例えば、レース序盤に二度もウィル・パワーにコーナーで押し出されたが、あそこでグラベルに捕まってリタイアということにはならなかったし、マシンを壊してピットで修理……という事態にも陥らなかった。リスクを巧みにマネジメントして勝負するのがディクソンなのだ。

 あのパワーのドライビングはペナルティを科せられてもおかしくないレベルだった。パワーは、「アイツは押せば引っ込む」と考えているワケで、ハッキリ言えばディクソンは舐められている。

 しかしパワーより勝ち星が10個以上多く、タイトル獲得回数も3回多いのだから、成果を挙げているのはディクソンの方なのだ。


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