オーストラリアの人気ツーリングカー選手権、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーが2018年から採択する新たな車両規定”Gen2″に向け、着々とニューモデルの開発を進めているGMホールデン陣営。先日アナウンスされた新型コモドアに搭載する予定の“新型V6ターボ”が最初のトラックテストを行った。
ホールデンのワークスチームに指定されるレッドブル・レーシング・オーストラリア(RBRA)を運営するトリプルエイト・レースエンジニアリングは、2018年はフルシーズンではなく、いくつかの選択したイベントで“ワイルドカード”的にこの新型エンジンを搭載すると発表したが、チームはすでにプログラムの次の段階に着手している。
GMの手によりアメリカで開発作業が進められてきた最初のエンジンは、トリプルエイトとエンジン開発パートナーであるKREの手に渡り、ゴールドコースト近郊の施設で2日間のテストを敢行。北米でのテストに引き続き、チームのエースであるシェーン-ヴァン・ギズバーゲンと、サテライトのベテラン、クレイグ・ラウンズらがステアリングを握った。
この新型エンジンは、GMブランドのひとつであるキャデラックのワークス・レーシングカー、『キャデラックATS.V.R.GT3』に搭載されている3.6リッターV6直噴ツインターボをベースとし、ミシガンに本社を置くGMレーシングがR&Dを担当してきた。
この2日間のテストでは、トリプルエイトが2014年に制作した“サンドマン”と呼ばれる2ドアパネルバン仕様のイベント向けレースカーを使用し、合計256kmを走破。バサースト12時間などでGT3車両の経験を持つドライバーたちも、エンジンに好感触を得たようだ。
チームオーナーのローランド・デーンも「最初のテストとして、非常に満足のいく成果だった」と笑顔を見せた。