新生STCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権の第4戦がスウェーデン中部に位置する人気トラック、ファルケンベルグで開催され、3レースそれぞれをクリストファーソン・モータースポーツ(KMS)のフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCRのレギュラー3名が制覇。しかし連続表彰台を決めたライバル、ロバート・ダールグレン(セアト・レオンTCR)が選手権首位に立つなど、シリーズは混戦模様となってきた。
長い歴史と伝統を誇り、2017年からTCR規定を採用した北欧のツーリングカー選手権STCC。同シリーズでトップチームとして活動するKMSのワークスマシンをドライブする、ヨハン・クリストファーソン、フレデリック・ブロムステッド、フレデリック・エクブロムのレギュラー3名は予選から好調ぶりをアピール。
ここまで参戦6戦中5勝と圧巻の成績を残しているエースのクリストファーソンは、サクセスバラストの影響でいくぶん勢いを削がれたものの、ベテランのエクブロム、ルーキーのブロムステッドのふたりが予選を制圧。
ドライバー人気の高い高速コースで、2度のSTCCシリーズチャンピオン獲得経験を持つエクブロムがQ1、Q2を制すると、最終Q3でも26歳のエクブロムが意地のポールポジションを獲得。
すべての予選でクリストファーソンが3番手のセカンドロウに付けるという、KMS勢の強さが際立つ予選となった。
7月9日の午前に開催されたレース1は、グリッド上でストールしたマシンに後続が追突、レッドフラッグとなる多重クラッシュが発生する荒れたオープニングに。
この赤旗でリズムが乱れたか、リスタードではポールシッターのエクブロムが反応を誤り、ブロムステッドとクリストファーソンに先行を許すと、9周のレースはポジション変動なくフィニッシュ。
KMSの3台が表彰台を占める結果となったが、チームは選手権首位を争うエクブロムとクリストファーソンを先行させず、ブロムステッドの優勝を容認する判断を下し、このレースで4位に入ったPWRレーシング、セアト・ディーラーチームのダールグレンが6ポイント差で選手権首位に浮上する結果となった。