2016/17年のフォーミュラEは7月30日、最終戦モントリオールePrixが行われ、7位に入ったルーカス・ディ・グラッシ(アプト・シェフラー・アウディスポーツ)がチャンピオンを獲得した。
2015/16年シーズン同様、セバスチャン・ブエミ(ルノー・e.ダムス)とチャンピオン争いを繰り広げたディ・グラッシ。前日の第11戦モントリオールePrixではブエミが失格処分を受けたことで、ポイント面でアドバンテージをもって最終戦に臨んだ。
追いかける立場となったブエミは、表彰台を獲得しなければタイトルを防衛できない状況だったが、予選アタックでミスがあり13番手グリッドと厳しい戦いを強いられる。
迎えた決勝スタートでは、10番手スタートのステファン・サラザン(テチーター)が1コーナーでスピン。これを避けようとする集団の混乱に巻き込まれ、ブエミはマシン右リヤのホイールカバーにダメージを負ってしまう。
ダメージを負ったホイールカバーは車体にぶら下がった状態となり、ブエミには1周目でオレンジディスクが掲示された。ブエミは3周目にピットインしたが、この間にパーツが脱落。これによりドライブスルーペナルティを課せられ、タイトル防衛の可能性はなくなってしまった。
5番手グリッドからスタートしたディ・グラッシは無理をしないリスクを避けたレース運びに徹し、チャンピオン獲得を確信したのか、レース終盤にはチームメイトのダニエル・アプト(アプト・シェフラー・アウディスポーツ)にポジションを譲る余裕すらみせ、7位でチェッカー。悲願のフォーミュラEチャンピオンの座を手にした。