インディカー・シリーズは他のカテゴリーよりひと足早くシーズンを終える。第17戦、最終戦の舞台はナパバレーに近いカリフォルニア州ソノマ。風光明媚なこのサーキットがここ数年最終戦の舞台に選ばれている。
琢磨はサンフランシスコでプロモーションをこなした後、サーキット入りした。訪問したサンフランシスコ・ジャイアンツの選手が今度はソノマを訪問し、琢磨と再会して2シーターライドを体験するなど、インディカーとメジャーリーグの微笑ましい交流が続いた。
今週は木曜日に公式テストがあったが、タイヤのセット数が少なく、勢力的に走るといったテストではなかった。琢磨はセッションの最後にターン6の高速コーナーでクラッシュし、マシン後部にダメージを負ってしまった。
しかし、琢磨はチームメイトのデータを見ながらも順調にマシンを仕上げて、またもや予選で光る速さを見せる。Q1、Q2を無事に通過し、ファストシックスで5番手グリッドを獲得。
上位4台はペンスキー勢で、もちろんホンダ最速だった。5番手ではあったが、琢磨の喜び様はすごかった。それだけの達成感のある走りだったのだろう。
「本当にうれしいですね。ここまで一緒にクルマを仕上げてくれた26号車のクルーに感謝するし、誇りに思います」
上位はこのレースにチャンピオンのかかったドライバーばかりだけに、琢磨のスピードが光った。
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