KVレーシング・テクノロジーで2年、新生レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングで1年、AJフォイト・レーシングで4年を過ごした佐藤琢磨は、2017年に向けてはアンドレッティ・オートスポート(AS)に移籍することになった。
チーム・ペンスキーとチップ・ガナッシ・レーシングの二強が一段上だが、インディカーキャリアで初のトップチーム入りともいえる。ASは2017年シーズンに向けてエンジニアリング部門も強化。琢磨も躍進の期待できる体制で戦えることを楽しみにしていた。
開幕戦の予選は5番手。ファイナル進出をチーム移籍最初のレースで達成したのはグッドニュースだ。レースでもトップ3フィニッシュを狙えた。
順位後退の原因はピットストップのミス。マシン性能(特にエアロ)の差が出にくいストリートでASホンダと琢磨、そして彼のチームメイトたちはイキナリまずまずの戦闘力を見せた。しかし、その後の4戦は不発。ホンダのエアロは今年もショートオーバルで明らかに厳しい状況に置かれていると判明した。
そんな彼がインディ500では予選4番手を獲得、そしてレースで優勝を果たした。アンドレッティ・オートスポートのインディアナポリスでの強さは本物で、琢磨はスマートかつアグレッシブに戦い、最後はエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)とのバトルに競り勝った。ポイントスタンディングはこの時点で3番手につけていた。
勢いに乗る琢磨だったが、デトロイトではレース1で予選3位、レース2でポールポジションを獲得するも、決勝は8位と4位。続くテキサスの1.5マイル・オーバルでは優勝争いの接近戦の中でアクシデント!