TCRのプロモーターを務めるWSC Ltd,と、北米の人気シリーズであるPWCピレリ・ワールドチャレンジのオーガナイザーであるWCビジョンLLCは、12月18日に共同声明を発表し、すでに正式導入を決めているIMSAウェザーテック・スポーツカーチャンピオンシップ同様に、PWCでも2018年からツーリングカー・カテゴリー内にTCRクラスを創設すると表明した。
今回の契約締結期間は3年間となり、IMSAのTCRディビジョンの作業部会とともに、北米でのTCRシリーズ開催を担うこととなる。
すでに2017年のPWCでは、GT3擁するGT/GTAクラス、GT4擁するGTSなどの下位に位置するツーリングカー・カテゴリーのなかで、TCクラスという独自規定のグループ分けを行い、TCR規定マシンを一部規制のもとで導入していた。
そのTCクラスでは、コンパス360レーシングのアウディRS3 LMSをドライブしたポール・ホールトンがドライバーズチャンピオンを獲得するなどの成功を収めており、2018年にはいよいよ独立したTCRクラスを創設。年間6戦12レースを実施することとなった。
「北米市場は、TCRマシンを製造している大部分のメーカーにとって戦略的に重要なマーケットであることは間違いない」と、WSC Ltd,代表を務めるマルチェロ・ロッティ。
「アメリカ大陸のコンペティション環境の広大さは、シリーズがお互いに干渉することなく、複数のクラスやチャンピオンシップが繁栄することを可能にする。私は、TCRファミリーの新メンバーとして、ピレリ・ワールドチャレンジが北米でのTCRコンセプトを成功に導き、アメリカのドライバーやファンにすぐに受け入れられるものと確信している」
一方、TCRとの連携に踏み切ったWCビジョンの社長兼最高経営責任者(CEO)であるグレッグ・ジルは、「2017年にPWCにTCRを受け入れたのに続き、新クラスが創設できたことを歓迎したい」とコメントした。