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海外レース他 ニュース

投稿日: 2018.03.14 17:55

WTCR:ティアゴ・モンテイロ、クラッシュ後の初ドライブ。アルファロメオも参戦へ

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海外レース他 | WTCR:ティアゴ・モンテイロ、クラッシュ後の初ドライブ。アルファロメオも参戦へ

 昨年、WTCC世界ツーリングカー選手権に向けたバルセロナ・テストでクラッシュを喫し、怪我の療養を続けていたティアゴ・モンテイロが、イタリア・モンツァで行われたプライベートセッションで久々のレーストラック復帰を果たすとともに、今季からWTCRワールド・ツーリングカー・カップでドライブするFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRのステアリングを握った。

 2017年シーズン中盤の9月に開催されたテストセッションで、ホンダ・シビックWTCCをドライブ中にクラッシュを喫し、大怪我を負ったポルトガル出身の41歳は、そこまでJASモータースポーツとともにタイトル争いを演じていたシーズンを諦め、終盤4戦を回復に専念するため欠場するとの決断を余儀なくされた。

 そんな無念のWTCC最終年を経て、今季はベルギーのブーツェン・ジニオン・レーシングに移籍。トム・コロネルとともに新生WTCRシリーズで戦うこととなる。

 今回、モンツァで開催されたテスト走行枠には数多くのWTCR参戦チームやプライベーターも参加するなか、モンテイロは事故後初となるツーリングカーのコクピットに収まると、今季の相棒であるFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRを初ドライブ。

 マシンの開発作業に準ずるメニューは後回しにし、まずはモンテイロ自身の回復状態とフィットネスレベルの確認に時間が割かれた。

 久しぶりのレーシングスピードを体験したモンテイロは、初走行直後に「本当にいい感じで、問題はなにも感じなかった」と、うれしそうに振り返った。

「肉体的にまったく問題はなさそうだ。まだ3周しただけだけど、痛めた首と肩がどんな状況かを知るために少しハードに縁石をカットしてみたりもした。でも何も痛みは感じなかった。ここまで熱心にリハビリとトレーニングを重ねてきたから、大丈夫そうで一安心だね」と、笑顔を見せたモンテイロ。

「それよりも、一番の関心事は僕の“目”の状態だ。まだアクションに対して充分な反射や動体視力が戻っているとは言えない。今後もさらにテストを重ねて視野の範囲と動きを改善し、さらに視覚機能を良い状態まで持っていけるよう、テストを重ねて見極める必要がある」

「まだマシンのデベロップメント・ワークにまでは到達できていないし、自分の目の状態を100%に高められるよう引き続き努力が必要だ。僕のゴールはマラケシュでレースをすることで、物事は先月に大きく進展したけど、回復の方はそれに追いついていないと言える。少なくとも開幕1週間前にはなんらかの決断を下すことになるだろう」

 このJASモータースポーツ・オペレーションの復帰後初走行で、最初の3ラップを含む合計10周を走破したモンテイロは、ステアリングをTCRドイツ2連覇中の王者ジョシュ・ファイルズに託し、引き続きマシンの開発作業が進められた。

モンツァにてJASモータースポーツ製のFK8型ホンダ・シビック・タイプR TCRを初ドライブしたティアゴ・モンテイロ
「僕のドクターのコメントはどれも楽観的だ」と、明るい見通しを語ったモンテイロ
ただし、世界的なツーリングカー・シリーズで戦うには「まだ動体視力の回復が必要」とのことから、開幕直前まで判断を保留する構えだ


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