アルゼンチンのツーリングカー選手権“スーパーTC2000”の開幕戦が3月17~18日に首都ブエノスアイレスで開催され、ルノースポールの王者ファクンド・アルドゥソが予選レースで勝利。日曜メインレースもチームメイトのリオネル・ペーニャが制し、ルノー・フルーエンスGTが2連勝でシーズンをスタートした。
ホセ-マリア・ロペスやエステバン・グエリエリ、ネストール・ジロラミらワールドクラスのドライバーを多数輩出し、近年ツーリングカー大国としての躍進著しい南米アルゼンチンの人気シリーズがいよいよ開幕。
昨季までWTCC世界ツーリングカー選手権との掛け持ちでシトロエン・トタル・アルゼンティーナから参戦していたグエリエリは、今季創設のWTCR世界ツーリングカー・カップに専念するため、シトロエンC4ラウンジのステアリングをルノースポールから移籍のファクンド・チャプルに託し、シリーズを離脱。
その他、昨季はプライベーター・チームのフォード・フォーカス3セダンで目覚ましい活躍を見せていたダミアン・フィネンチがTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナに移籍し、ついにワークスカーとなるカローラをドライブすることが決定。また、チーム・プジョー・トタル・アルゼンティーナには、WTCCでボルボ・ポールスター・シアン・レーシングに所属したネストール・ジロラミが復帰し、2014~15年に同チームでタイトルを連覇した元チャンピオンが堂々の凱旋となった。
そんなフレッシュなラインナップが集った土曜予選レースは、ブエノスアイレス近郊のオスカー・ファン・ガルベスのトラックに時折の雨粒が落ちるダンプコンディションの中で開催され、上位勢には実力派ドライバーが揃う順当な展開となった。
まずスタートで飛び出したのは、昨季王者でルノー・フルーエンスGTの1号車をドライブするアルドゥソとなり、その背後2番手に2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)が続き、3番手には王者アルドゥソを援護すべくルノースポールのペーニャが控える。
全12ラップにわたり首位アルドゥソのキャッチアップを試みたカナピノだったが、最終的にはわずかに及ばず。0.677秒差でシボレーを抑えきった王者が見事に初勝利を飾り、カナピノ、ペーニャが表彰台に上がった。
トップ3に続くオーダーは、4位マリアーノ・ウェルナー(プジョー408)、5位マルティン・モッジア(ルノー・フルーエンスGT)、6位ベルナルド・レイバー(シボレーYPFクルーズ)、7位マティアス・ロッシ(トヨタ・カローラ)、そして復帰の元王者ジロラミが9位、ファクンド・チャプル(シボレーYPFクルーズ)が10位のトップ10となった。