グローバルに活躍する数多くの“ツーリングカー・スペシャリスト”を輩出するアルゼンチンの人気シリーズ、スーパーTC2000の第2戦がロザリオで開催され、ルノー・スポールの2017年王者ファクンド・アルドゥソが雨絡みの予選レースを制覇。続く日曜メインのフューチャーレースでは、シトロエン・トタル・アルゼンティーナのファクンド・チャプルが移籍後初勝利を飾った。
現役世代ではもっとも成功を収めた“ペチート”ホセ-マリア・ロペスに続けとばかりに、エステバン・グエリエリ、ネストール・ジロラミら世界的シリーズでの活躍を演じるドライバーが数多く巣立ったSTC2000シリーズ。
昨季までWTCC世界ツーリングカー選手権との掛け持ちでシトロエン・トタル・アルゼンティーナから参戦していたエステバン・グエリエリは、今季からWTCR世界ツーリングカー・カップに専念するため、シトロエンC4ラウンジをルノースポールから移籍のチャプルに託した。
そのグエリエリと代わって、WTCCでも良きライバル関係であったジロラミが古巣チーム・プジョー・トタル・アルゼンティーナに復帰。3年ぶりに自身のチャンピオンカー、プジョー408のステアリングを握ることとなった。
そんなアルゼンチンSTC2000は、ロザリオにあるファン-マニュエル・ファンジオ・サーキットを舞台に、視界の確保が困難なほどのフルウエットなかで行われ、土曜の予選レースはポールポジションを確保した2016年王者のアグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)が優位な状態でスタートを切っていく。
しかし、レース開始直後のオープニングラップでフロントロウに並んでいた現役王者のアルドゥソ(ルノー・フルーエンスGT)がすぐさまカナピノに仕掛け、サイド・バイ・サイドから首位浮上に成功。29歳の王者が早々に主導権を握る展開となった。
ファクトリー・シボレーをドライブする元王者のカナピノは、マシンセットの不調とタイヤのグリップダウンに悩まされペースを失い、TOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナのマティアス・ロッシ(トヨタ・カローラ)、チーム・プジョー・トタルのマリアーノ・ウェルナー(プジョー408)にもかわされ大きくポジションダウン。