BMWは5月29日、元CARTチャンピオンでパラリンピック金メダリストのアレックス・ザナルディが、8月24~26日に開催されるDTMドイツ・ツーリングカー選手権第7戦ミサノに参戦すると発表した。
レース中のクラッシュにより両足を失ったザナルディは2018年で51歳となるが、いまだ衰えぬ情熱を胸に、近年もトタル・スパ24時間レースやブランパンGTシリーズなどに出場し、ハンドドライブが可能となったBMW Z4 GT3をドライブ。直近では2016年10月、ムジェロで行われたイタリアGTに参戦するとBMW M6 GT3でデビューウインを飾っている。
そんな“レジェンド”とドライバー契約を結ぶBMWは昨年12月、2019年のデイトナ24時間レースに、ザナルディをBMW M8 GTEのドライバーとして参戦させるとアナウンスしており、今回のDTM参戦はその準備の一貫として考えられる。
ザナルディのドライブするBMW M4 DTMには、これまでレースを戦ってきたGT3カーやテストドライブしたDTMマシンと同様に、両手のみでマシンを操縦できるシステムが組み込まれる予定で、今後数週間以内にシェイクダウンとテストが計画されているという。
また、6月1~3日に開催される第3戦ブダペストでは、DTMのパドックの雰囲気に慣れるためにチームに帯同する予定だ。
「僕のキャリアの中にある“最高の瞬間”を集めたページに、DTM参戦という長年夢見てきたことを加えられてうれしく思う。BMW M4 DTMで母国ミサノのレースを戦えることになり、とても興奮している」と語ったザナルディ。
「DTMは長年にわたってテクノロジー、スピード、競争のレベルで世界トップクラスのカテゴリーのひとつとして知られ、今日ではこれまで以上に高く評価されている」
「また、DTMに参戦するドライバーのスキルとチーム体制は、僕はF1に引けを取らないほど良いものだと考えている。彼らは皆、トップドライバーであり簡単に代わりを見つけることができないほどだ」