北米の2大GTシリーズのひとつ、PWCピレリ・ワールドチャレンジで今季から新設されたTCRクラスの第3戦が、5月25~27日にライムロック・パークで開催され、リアルタイム・レーシング(RTR)のライアン・エバースレー(FK8型ホンダ・シビック・タイプR TCR)が今季2勝目をマーク。この勝利とレース2の5位入賞を合わせて、ドライバーズランキング首位を維持している。
土曜午前のレース1に向け、予選から速さをみせたRTRのシビック・タイプR TCRは、スタートでも順調にホールショットを奪うと、2周目から早くも後続に対して充分なマージンを築いていく。
しかし3周目に入ったところで、エバースレーのチームメイトであるアダム・メルゾン(FK8ホンダ・シビック・タイプR TCR)とアウディRS3 LMSが絡み、バリアに激突するクラッシュが発生。これでセーフティカー導入となり、リードが消失してしまう。
エバースレーの背後には、新規シリーズの序盤を席巻した名門ブライアン・ハータ・オートスポート(BHA)の2台、ヒュンダイ・トップカスタマーのマーク・ウィルキンス、マイケル・ルイスのヒュンダイi30 N TCRが虎視眈々とポジションアップを狙ったものの、危なげなくリスタートを決めたエバースレーは首位を堅持。
そのままトップチェッカーかと思われたが、40分のレース時間終了が迫った残り3分の時点で、混走クラスとなるTCA部門のマシン同士がクラッシュし、赤旗中断の波乱が発生。そのままレース成立となり、エバースレーが今季2勝目を飾った。
「このホンダ・シビックは偉大なマシンだね」とご満悦のコメントを残したエバースレー。
「全体的にこのレース1の結果にはとても満足している。このTCRには世界的なBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)の運用規則があり、そのBoP調整が行われるのがPWCのリザルトだけによらないところが最高だ」