7月7~8日にスウェーデン南部のファルケンベリで開催されたSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権の第3戦は、レース1で王者ロバート・ダールグレン(セアト・クプラTCR)がライバルのWorldRX世界ラリークロス選手権王者ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)を抑えて今季初勝利。続くレース2は、ホンダ・レーシング・スウェーデンのマティアス・アンダーソン(ホンダ・シビック・タイプR TCR)が2016年以来となる優勝を果たし、TCR規定のSTCCでホンダに初勝利をもたらした。
雨がらみの難コンディションとなった予選で、意外なことに今季初ポールポジションを獲得した王者ダールグレンは、PWRレーシング・セアト・ディーラーチームのクプラTCRでレース1のホールショットを奪うと、フロントロウのアンドレアス・ウェルナーソン(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)らを抑えて順調にレースを支配。
しかし立て続けにアクシデントが発生し、複数回のセーフティカーラップが導入されると、後方集団ではリスタートごとにポジションが入れ替わる激しいバトルが勃発。ダールグレンのチームメイトであり、PWRレーシングの代表も務めるダニエル・ハグロフ(セアト・クプラTCR)は、予選の失敗を挽回すべく13番手から怒涛のチャージをみせ、2周目には6番手、セーフティカー明けの5周目にはシビックのアンダーソンとウエスト・コースト・レーシングの大ベテラン、フレデリック・エクブロム(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)を捉えて4番手にまで上がってくる。
続くセーフティカーは事故処理のため7周にわたって続くも、レースが再開された15周目には3番手を走行中だったWorldRX王者クリストファーソンが、ウェルナーソンを仕留めて2番手へ。この動きに乗じたハグロフもゴルフGTIに対してオーバーテイクを試みるも、ウェルナーソンが執拗なブロックラインで応戦。
25周目のフィニッシュラインは、ダールグレン、クリストファーソン、ウェルナーソンの順で通過となるが、ウェルナーソンは“アンフェア・ドライビング”のペナルティで1秒加算となり、3位表彰台はハグロフが手にすることとなった。